かえるのお姫様

□5days
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「帰ったぜー。」

「お帰り。名無ちゃんに変な事しなかったよね?」

「だから、最初っからそんな事しねぇって!帰ってから第一声がそれかよ!お前は心配性だよな!」

「大ガマの言うことは信じられないからね。」

「なんだよ!
あっ、名無がお前見てると昔の自分みたいでほっておけないって言ってたぜ!同情されてやんの!」
(癒されてるとか言ってたことは教えてやんね……。)

「そう。だとしても僕と一緒に話しして笑ってくれるならそれでいいよ。」

「なんだそりゃあ!お前それでいいのかよ?!あいつの事、自分だけのもんにしたいとか思わねぇのか?」

「そんな事思わないよ。
名無ちゃんには一緒にいて気兼ねなく話ししてほしいだけだよ。」

「そんなんだからいつまでも男になれねぇんだよ!!」

「そう言うけど、相手選ばずに済ませちゃった事がそんなに偉いの?
僕はそんな事に拘り無いから何を言われても構わないけどね。」

「最近流行りの草食系気取りやがって……んなこと言ってると俺が名無貰うからな!」

「いつもみたいに強引に事を進める事だけはやめてよね。
そんな事したら絶対に許さないから!
名無ちゃんが大ガマを選んだならそれはそれでしかたないけどね。」

「なんだよ。張り合いがいのない奴。」

「張り合う事もないでしょ。名無ちゃんは誰のものでもないよ。」

「けっ!イイ子ぶりやがって!
お前とは本当真逆だよな。」

「どーでもいいけど、駅から良くこの店まで戻って来れたね。」

「あぁ。そんぐらい楽勝だったぜ!」

「残念。迷って帰ってこないの期待してたのになぁ。
そしたら今夜は良く眠れたのに。」

「お前何処まで嫌味言うんだよ……。」

名無に聞かしてやりたいと思う大ガマだった。
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