かえるのお姫様

□6days
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翌日朝。

「大ガマ、起きてよ。今日からちゃんと働いてもらうからね。」

そう言って大やもりに起こされた。

「あー?起きんの早ぇーよ。」

まだ夢見心地の大ガマを揺すぶり大やもりは容赦なく起こす。

「早くないよ。開店一時間前だよ。
僕はもう店にいるから、ちゃんと来てよね。」

そう言って大やもりは一階の店舗スペースへ降りていった。

ベッドサイドに座る大ガマはぼーっと部屋を見回した。

(大やもりのやつ、ちゃんと布団畳むのな……何時から起きてんだよ。)

あくびしながら背伸びをし、何気なく2階の窓から外の通りを見た。

すると、昨日駅で別れた名無が走って向かいの店に入る所が見えた。

(あいつ、本当にいつもあの格好なんだな……)

服装は違ってはいたがメイクもそこそこに、動きやすさ重視といった服装は幼さが際立ち、最初に会った印象とはまるで違うなと再確認した。

名無が店に居ると知ると、なぜか支度を早めた。
自分が店から顔を出せばきっと挨拶を返してくれるに間違いないからだ。
何故こんなに心踊るのか自分にも解らないでいたが、朝食もそこそこに店先に急ぐ大ガマだった。
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