さよならの歌は歌わない
□第7話
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皆さんこんにちは、折原類です。
僕は今、友達の楠本さん、森口さん、久世君に連れられて、ショッピングモールに来ています。
事の始まりは昨日、誤って湖に落ちてしまった際楠本さんを道連れにしてしまい、彼女までずぶ濡れにしてしまいました。
それはもう謝りまくって、何かお詫びをさせてほしいと言ったら彼女はこう言いました。
『明日の休日、私に付き合って』
というわけで、僕は今日一日彼女の買い物に付き合うこととなったのですが…
「なんで二人もいるの?」
「美音に協力要請をもらったから」
「協力?」
「はあ?あんた何も聞いてないの?」
「美音、類に説明してないの?」
類は何がなんだかわからなかった。
「最初は何処にする?」
『まずはあそこかな』
「あそこねぇ…」
「ねえ、みんなで何を話してるの?」
「つか、あんたもっと格好気にかけろよ」
ちなみに今日の四人の服装は、美音が桃色のシフォンワンピース、華恋が黒の革ジャンにTシャツとジーンズ、功太はロングカーディガンにYネックのシャツ、ジーンズのファッション。
一方で類はポロシャツにジーンズというシンプルな装いだった。
『百歩譲ってポロシャツはないよ、休日のお父さんか』
「ヒ…ヒドイ」
「こりゃファッションも指導しなきゃだね」
「とりあえず行こうか」
戸惑う類を引きずって、三人はある場所へと向かった。
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