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□心を裸に(Oさん編)
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O:・・・・・・。
眠れない。
かと言って
動く気にもなれない。
重たい空気が
俺を纏ってた。
あの後、どうやって
家に帰ったか覚えてない位
ショックな出来事だった。
初めて和に
拒絶されたようで
非常に
ショックだった。
今日はオフだけど
もう、何にも手につかない。
ソファに座って
ただただ、時間だけが
過ぎていた。
もうさ
思い当たること
一つしかないんだけど
久しぶりの逢瀬に
俺が和を欲してるのなんて
多分、バレバレだったと思う。
ごめんなさいって事は
嫌だって事だろ?
俺とエッチすんのが
嫌だって事じゃないのか?
俺、立ち直れない・・・。
しばらくぼーっとしてたら
電話が鳴った。
見ると翔君からだった。
S:もしもし、智君?
O:うん?翔君?・・どうした?
S:ちょっとさ、言っときたい事があって・・・。
翔君の含んだ様な言い方に
何かあったのかな?って
不安になる。
S:あのさ〜、言いにくいんだけど・・・。
O:え?何?
何だ?何か恐いな・・。
S:・・・・この間、楽屋でニノにキスしてたでしょ。
O:えっ!・・・・・あ・・・。
予想もして無かった言葉に、ビックリした。
S:あれさ〜、仲良いのは分かるけど。俺、焦ったよ・・・。
マジか・・・・見られてたか・・・。
O:・・・ごめん・・・。
S:あの後のニノ、取材さあ、大丈夫だったか、俺心配になったし。
O:・・・取材?何で?
確かにあの後、ニノだけ取材が入っていて、楽屋に残っていた。
S:顔真っ赤だし、ボーっとしてるし、心ここにあらずだったじゃん。
・・・そうだった?
S:挨拶しても返事ないし、ゲームオーバーの音流れっぱなしだったしさ。
O:・・・そう・・なの?
俺、ちゃんと見て無かった。
S:付き合ってるの・・・、他の人にバレないように気をつけて。
キスした後の和。
S:頼むよ、マジで。
俺はもう、翔君の声が聞こえて無かった。
そんなに?
そんなに、変だった?
俺のキスでさ
何も手に着かない位
動揺してたって事?
都合の良い解釈だけが
俺を渦巻いてく。
駄目だ。
ちゃんと、会って話さないと。
俺は、仕事してる和の元へ
向かったのだった。