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□あの子が教えてくれた事(Nさん編)
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Said:N
ときどき 驚く
見たこと無い その顔に
触れたこと無い その心に
まだまだ お互い
知らない事ばかりだなって
N:大野さん!!捕まえて!!早く!!
O:えっ!!ちょ!!待てって!!こら!
バタバタと2人、家中を駆け回る。
別に遊んでる訳じゃあないですよ。
今、大変なんです。
事は先日起きた。
仕事を終えて、既に自宅についていた俺は
のんびりとゲームをしていた。
誰にも邪魔されない、この空間が一番好きだ。
好きなだけゲームして、好きなだけゲームして。
あ。
ちがう、好きなだけだらけて。
好きなだけ、好きな事する。
明日はオフなので、もう何してもいい。
俺1人だけの時間。
そんな有意義な時間を過ごしていると
ピンポーンとインターフォンが鳴った。
・・・・・・。
俺・・・でない・・・・。
そう心に決めて、シカトを決め込んだ。
しばらくするとガチャガチャっと
玄関から音がした。
ギシっと床がきしむ音がする。
誰かがリビングに向かって歩いてくる。
まあ、あの人だけど・・・。
O:よっ。来ちゃった。
誰であろうと
俺の貴重な余暇を邪魔する奴は敵だ。
無視。
O:和!かーず!
N:・・・・・・。
ゲームの音楽と操作音だけが
部屋に流れている。
O:・・・・・・。
返事をしない俺に、大野さんは諦めたのか。
ソファを背にラグに座りこんで
ゲームしている俺の隣に
陣取って座った。