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□あの子が教えてくれた事(Oさん編)
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Said:O
ずっと 近くにいるのに
ずっと 見ていたのに
どっかで 見逃してんだな
気付かなかった お前の表情に
ちょっと悔しくなる
友人から、猫を預かって欲しいって
頼まれた。
海外旅行に行くらしく
3週間位とお願いされた。
もともと、猫が好きな俺
気軽に引き受けた。
小さめのゲージに入れられて
家にやってきたその子。
友人:まだ子供だし割とおとなしいから、大丈夫だと思うけど・・・。
O:おう、分かった。
友人:これ、缶詰とかシートとか、全部持ってきたから。
O:あ、これね。分かった。任せとけ。
友人:じゃあ、よろしくな。
O:気をつけてな〜。
友人が出発してしまって
預かったゲージをそっと床に置いた。
何の音もしないそれを
ちょっと、覗いてみる。
ゲージの奥にいるのか
ちょっと、見えずらくて
開けて、出て来るのを待ってみる。
?
出てこないな?
ゲージが空いても、飛び出てこない。
あ。
おとなしいって、言ってたな。
友人が、そう言ってたのを思い出して
俺はゲージの中に、手を突っ込んで
そっと捕まえた。
初めて見たその子は
真っ白のふわふわで
ちっこっくて
まん丸の茶色の目が
ウルウルしてた。
あれ?