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□あの子が教えてくれた事(Oさん編)
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和が作ってくれた夕飯を


美味しく食べてると


オニが和の膝の上で


ジッと焼き魚を見てた。


気付いた和が


掌に乗せて食べさせてる。


和はオニを真剣に


観察してて


瞬きもしてない。


和は俺が作業してる時も


こうやってジッと


見てる時がある。


動く指先を見てるのか


作品を見てるのかは


分からないけど


不意にドキッとする時がある。



魚が無くなったのか


オニが和の手を舐め出した。


N:ふふっ、オニっ、くすぐったいから。




!!




おい。




駄目。




それは駄目だろ?




俺はすかさず立ちあがって


和の側に行きオニを取り上げた。


O:オニ!さっき言っただろ?和に手出だしたら駄目!!


O:和は俺のなの!!


いくら和が好きだからって



舐めんのは駄目!



俺だってそんなに



舐めてないのに!




オニとの攻防を続けていると


N:あなた、馬鹿だね。


和がクスクスと楽しそうに笑った。




あ。




その顔。




さっきと同じだ。




オニを可愛いって




撫でてた時と




同じだ。




俺が可愛いのか?




俺を好きなのか?



柔らかくて

優しい笑顔に

キューってなる。



胸が



ドキドキする。



O:馬鹿じゃねぇ。本気で言ってる。


拗ねたように口を尖らすと


更に目を細めて


俺を見つめる和。




なぁ。




うぬぼれてもいい?




お前は俺を




大好きだって。




思っててもいい?





にゃー。


鳴いたオニは和に取り上げられた。
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