理由ありで愛さないで
□あり得ないこと
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Side:N
移動してから
何日か経って
営業2課にも
だいぶ慣れてきた。
翔さんに色々と
教えてもらいながら
仕事をこなしていく。
移動といっても
社内移動だから
大体の内容は
分かっていて
俺なりに充実した日々を
過ごしていた。
この人との絡み以外は・・・。
O:ニノ!この資料、すげー見やすい!
N:・・・そうですか?
O:お前すげーな!
大野さんは、よく俺に
話しかける。
いつのまにか「ニノ」って
呼んでいたりする。
最初こそ、俺が
挙動不審にしてたから
遠慮してたみたいだけど
慣れてきたせいか
なんの躊躇なく
話しかけて来る。
もちろん、あの夜の事も
全く覚えてないようで
一切、話題に出た事はない。
まあ。
そんなもんだよね。
酔って一晩だけの
身体の関係ってさ。
N:あ、これ、明日の会議用の資料です。
O:え?まじで?もう出来たの?
N:はい。
S:智君、ニノ凄いでしょ?仕事、早くて助かるよね!
O:お前、何者なの?
N:何者って・・・二宮ですけど・・・。
大野さんの信じられないものを
見るような目に
苦笑してしまう。