理由ありで愛さないで

□あり得ないこと
1ページ/2ページ


Side:N


移動してから

何日か経って

営業2課にも

だいぶ慣れてきた。


翔さんに色々と

教えてもらいながら

仕事をこなしていく。


移動といっても

社内移動だから

大体の内容は

分かっていて

俺なりに充実した日々を

過ごしていた。



この人との絡み以外は・・・。



O:ニノ!この資料、すげー見やすい!


N:・・・そうですか?


O:お前すげーな!


大野さんは、よく俺に

話しかける。


いつのまにか「ニノ」って

呼んでいたりする。



最初こそ、俺が

挙動不審にしてたから

遠慮してたみたいだけど

慣れてきたせいか

なんの躊躇なく

話しかけて来る。


もちろん、あの夜の事も

全く覚えてないようで

一切、話題に出た事はない。



まあ。



そんなもんだよね。




酔って一晩だけの



身体の関係ってさ。




N:あ、これ、明日の会議用の資料です。


O:え?まじで?もう出来たの?


N:はい。


S:智君、ニノ凄いでしょ?仕事、早くて助かるよね!


O:お前、何者なの?


N:何者って・・・二宮ですけど・・・。


大野さんの信じられないものを

見るような目に

苦笑してしまう。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ