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□愛すべき嘘つき(Nさん編)
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Said:N
嘘なんて 当たり前で
そもそも「私」自体も嘘じゃない?
本当の気持ちなんて あまりにも
恥ずかしくて 見せられない
でも、あなたには 「嘘」
もう、つけないかもね。
Pipipi!!
スマホのアラーム音が鳴り響く。
N:・・・ん・・。
暖かい・・。
いい匂い・・。
ふわふわして気持ちいい・・。
今、何時かな?
起きなきゃなんだけど。
何だかすごく居心地がよくて、起きたくない。
目を開けたく無くて、頭を振ってぐずっていると。
さらに暖かい温度に包まれた。
N:・・うん?
重たい瞼をゆっくり開ける。
目の前に綺麗な唇があった。
へ!?
あ。
ああ、そっか。
昨日・・・そっか。
ぼんやりしていた頭が、徐々に覚醒していく。
今の状況がはっきりしてきて。
頭の中で繰り広げられる昨夜の。
自分とあなたに。
カーッと赤くなってしまった。
う、動けない・・・。
多分、俺、今。
大野さんに抱きしめられてる。