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□ごめんねがくれたもの(Oさん編)
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O:あーそうだ。ニノ、疲れてるんだったな。早く帰らないとな?
俺は小さくなって固まってるニノを抱きしめたまま、普通に思った事を言った。
N:・・なんか大野さんってずるくない?
O:へ?
N:あなたが疲れてる俺を引きとめて、爆弾落したんだからね!もう俺、疲れたどころじゃないよ!死んじゃうかと思ったよ!
O:え〜、それは俺のせいじゃないじゃん。ニノがいつまでたっても言わないからじゃん。
N:言うつもりなかったんだよ!責任とりなさいよ、あなた!
俺の腕の中でギャーギャー喚いてるけど、めいいっぱい真っ赤になってウルウルした目で見上げてくるからあまりの可愛さに翻弄されてしまった。
O:・・いいのか?責任とっても?
思わず抱きしめてる腕に力を入れ熱を込めて言った。
期待している何かを分からせる為に。
好きな相手と気持が通じたってだけで舞い上がるのが男ってもんでしょ?
N:ええ!?
俺の静かな言葉に、やっぱりニノも男だし俺のその単純な熱を感じとって固まった。
O:・・・・。
N:っ!・・いや!そうじゃないから!
ニノがなおさら泣きそうな顔して必死に逃げようとするから。
O:本気だけど今はいいよ(笑)ビビってやんの!
N:っ!腹たつなあ、もう!
ニノはこんどこそ精一杯の力を込めて俺を引きはがしてバシって俺の頭を叩いた。
O:あはは!
N:笑ってる場合じゃないですよ!ほら!早く帰りますよ!
気付けばもうずいぶん時間が経っていて、本当に長居してしまっていた。
確かに心配するふりして騙したから、ズルかったかなあと思いながらカバンを肩にかけ、楽屋のドアの前でそっぽ向いて待っててくれるニノの所へ向かう。
O:よし、帰るか!
N:・・ん。
まだ怒っているのか恥ずかしいのか俺を絶対に見ないニノに精一杯の俺の誠意であって、いつも通りの態度で言う。
O:ニノ、ごめんね?
N:・・・一生許しませんからね。
そう言って少し俯いて振り返るニノは今までで一番綺麗な顔で笑ってた。