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□怖がりな僕たち(Nさん編)
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♪〜♪〜♪
着替えてリビングでコーヒー飲んでると電話が鳴った。
迎え来てくれるって言ってたマネージャーからだった。
N:はい。
O:おーい、ニノ!早く降りてこい!
へっ?
その声に一瞬固まる。
N:・・・大野さん?なんで?
これ、マネージャーの番号だよね?
え?
O:今、マネージャー運転中だから俺がかけてる。
はぁ?なんでマネージャーの電話で掛けて来るのよ?
N:え?今日一緒だったっけ?確か別のはずじゃあ・・?
O:今日、相葉ちゃんだったけど具合が悪いらしくて代打。早くしろって。
N:そ、そうなんですか?分かりました、急ぎます。
俺は慌てて帽子を被り、靴を履いて家を出る。
そしていつも地下の駐車場に車を回してもらうのでそこへ向かう。
停まってるシルバーのワゴンを見付けて乗り込んだ。
マネ:おはようございます。朝早くてすみませんね。
N:おはようございます。いいよ、謝らないでよ、しかたないじゃん。
マネ:それと、さっき大野さんが言ったように急な変更がありまして・・。
N:うん、聞いた。大丈夫だよ。
別に自分のせいじゃないのに謝るマネージャー、なんか大切にされてるなぁってこんな時思ってしまう。
大野さんを避けて助手席に座りたいけど、今日はちょっと後ろに行かないと駄目みたいだ。
大野さんが後ろのシートから、かなりの眼力飛ばしてくるから(汗)
N:・・おはようございます。
O:おう!よろしくな!
この時間の迎えの時はいつもなら寝てるか、寝てるか、いや寝てるはずだな。
何だけど今日は朝早いのにかなり上機嫌で挨拶してくる。
もう、その理由がなんとなく伝わってきちゃうから嫌だ。
N:はい、よろしくお願いしますね。
俺は後ろのシートに座る大野さんの隣に平静を装って座った。
そしてシートにもたれ寝る体制をとる。
O:・・・。
窓際に座っていた大野さんが、窓枠に頬づえをついて、何だか言いたげな表情でじっと俺を見てる。
じーっと見てる。
N:・・そんなに見ないで下さい。眠れません。
我慢できなくて指摘してしまう。
O:減るもんじゃないし良いじゃん?
N:減ります。
O:・・気にしないで寝ていいよ。見てるだけだから。
N:いや、気になるでしょ!何ですか?見てるだけって?!
O:ふふ、いいから、いいから。
譲らない大野さん。
俺の寝顔なんて何回も見てるじゃん。何が楽しいのよ?
この人、夢中になるとずっとそればっかり気が向くから、恥ずかしいけど今は俺に向いてるんだと分かる。
諦めて、帽子をちょっと深く被って目をつむる。
移動時間はだいたい2時間位だから、まだまだ寝れる。
いまの内に寝とかないと・・・。