Main
□怖がりな僕たち(Oさん編)
2ページ/4ページ
俺があまりにも考えなしなのか?
好きってだけで舞い上がって、もう当たり前みたいに、お前は俺のもんって決めつけたけど。
お前は簡単には答えが出せないんだな。
思えばニノから動いてくれるのを待ってた俺。
だから2人の気持ちが重なるまで、こんなに時間が掛ったのかな?
そんなニノの心の内側がなんとなく分かって、ちょっと申し訳なく思った。
甘えてばっかじゃ駄目だな、俺がちゃんとしなきゃな。
抱きしめる腕にもう一度気持ちを込めて、出来るだけ優しい声で言う。
O:ニノ・・・、好きになってくれてありがと。
O:ねぇ、・・・俺のものになってくれる?
一瞬、ニノはもう泣くんじゃないかって位の顔をして息を飲んだ。
少し考えて俯きがちに、本当に小さな声で、つぶやく。
N:・・・うん。あなたのものに ・・なりたい・・・。
泣いてる?震えてる?
そんな様子のニノに、なんだか胸がはちきれそうになる。
どんだけ長く不安と期待を抱えて葛藤してたんだろうって。
俺が呑気に待ってたからだろ?
ほんと情けないな・・・。
ニノをどうにか安心させたくて、落ち着かせたくて窮屈そうな身体を一度離し、ソファへ凭れかけさせた。
そしてゆっくりとそのすべすべな頬を撫でる。
子供をあやす時みたいに、頭を何回も優しくなでて額にキスした。