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□心を裸に(Oさん編)
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しばらくすると
マンション近くにワゴンが停まって
和が降りてきた。
O:和。
俺はすかさず小声で呼びかけた。
N:な!なんでいるの!?
和は心底、驚いた顔をして
俺に近付いてきた。
O:ごめん。返事無いから、勝手に来ちゃった。
N:ええ!?
いくら会いたいからって
連絡も待たずに来てしまって
ちょっと強引だっただろうか。
O:駄目か?
すがるように聞くと
和が目を泳がせ始めた。
N:・・・あの・・・、そのっ、・・・えーっと・・。
ん?
何か?
和の様子がおかしい?
N:ご!ごめんなさい!!
そう言って和が
逃げるようにマンションへ
入って行った。
え?
あれ?
ちょっと?
俺は呆然と立ち尽くして
何とも間抜けな顔で
マンション前に
取り残されたのだった。