Main
□扉を開けるまで(Nさん編)
2ページ/4ページ
現場に到着すると
早々に衣装とかメイクとか
準備してもらって
皆に挨拶をした。
ドラマの撮影は結構待ち時間も
多かったりするから
俺はもっぱらゲームしたり
共演者の人とお話したりする。
演出をしてみたいと思っていたから
監督さんとか裏方さんとの話も
結構楽しくて
毎回勉強になることばかりだ。
共演者の方で以前ご一緒させていただいた方がいて
もっぱら俺の話題になった。
共演者:二宮君さぁ、まだアレやってんの?
N:へ?アレってなんすか?
共演者:あの、家で飲んでる時に鍵隠すって。
N:あ〜、はは、よく覚えてますね!
共演者:いや、面白いなーって思ってたから。
N:まだ、たまにやりますよ。思いついた時とか。
共演者の方が言ってるのは、
俺が酔っ払って、家の鍵を
部屋の何処かに隠して
次の日、探す遊びの事だ。
そう、あれ、隠した場所が分からないと
めっちゃ、焦んだよ!
楽しいの!
ちゃんと隠し場所は
写メで撮ってあるんだけど
マネージャーが迎えに来る
時間ギリギリまで探すのが
楽しいんだ。
鍵か。
あの人に相カギ渡さないとな・・・。
昨日、初めて俺のマンションに
いや、マンション前までは
今まで来た事あるけど
大野さんを部屋に入れたのは
初めてだった。
あの人にまだ鍵渡してないから
マンション入り口の植え込みに
隠れるように待ってた。
これから先
俺のマンションにも
来る事を考えると
合鍵は渡しとかないと
危険だしな・・・。
俺はちょっと
面白い事を思いついた。