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□あの子が教えてくれた事(Oさん編)
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その子は、俺の片手に
チョコンと乗るサイズで
とっても可愛かった。
缶詰とかシートとか入ったバッグに
大きく「オニ」って書かれてあって
不思議に思っていたら
友人からメールがきた。
「ごめん、言って無かった。名前、オニです。」
オニって・・・。
すげぇ名前だな・・・。
こんなに可愛いのに?
俺の手の中で、ジッとしてる
こんなにおとなしいのに
インパクト大なネーミング。
ちょっと、苦笑した。
まあ、後で、CMの鬼ちゃんから貰ってつけたって聞いたんだけど。
O:お前、オニって言うんだな?よろしくな。
その小さい身体を顔の前に持って来て
至近距離で挨拶をする。
にゃ。
小さく鳴いた。
最初、怯えていたオニは
ゲージの中とか、部屋の隅っことかで
ジッとしていたんだけど
慣れてきたのか
俺の周りをチョロチョロと
動き回るようになっていた。
寝る時間になって
俺がベッドに入ると
オニがトコトコとやってきて
自ら布団の中へ潜りこんで来た。
ん?
実は初めてオニを見たときから
ちょっと違和感があった 俺。
でも、何がおかしいのか
わかんねぇな・・・?
違和感の正体は気になっていたけど
疲れと睡魔には勝てず
眠りについた。