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□僕たちの宝物(Nさん編)
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コンサートで使う
曲目の案を見ながら
潤君の説明を受ける。
皆、それぞれ仕事が入ってて
なかなか揃わないから
とりあえず今日は潤君と二人で
内容を練っていた。
M:ソロ曲の順番、これで大丈夫?
N:うん、俺は大丈夫。
M:大野さんに、この曲の振り入れてもらおうと思うんだけど・・・。
N:どれ?ふーん、いいんじゃない?
「大野さん」って名前がでるだけで
ちょっとだけ
浮つく俺。
もう、ここまでくると
重症な気がする。
仕事に私情は持ち込まない!
改めて気を引き締め直す。
M:・・・・あのさぁ・・・。
ふと、潤君がポツリと呟いた。
M:・・・二人、どうなってんの?
N:へ?
さっきまでコンサートの事を
話していたから
一瞬、潤君が何を言いたいのか
分からなかった。
俺があまりにも
キョトンとしていたのだろう。
M:だから、大野さんとお前。
しびれを切らした潤君が
机を指でトントンと叩いた。
一瞬、動揺したけど。
N:・・・俺と大野さん?
あたかも何を言ってるのか
分からない素振りをした。
多分、鋭い潤君は
俺と大野さんの変化に
気付いたのだろう。
けど、これは
ちょっと、言えないんだ。