小説

□もしも冠番組が○○○○チャンネルだったら
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JUMPの冠番組があるのは勿論知っていると思うが、実は彼らには、もう1つ裏の番組があった。


男性限定の極一部のファンしか見られない有料チャンネルがある。


それは視聴者の一大事をメンバーが身体を張って解決して行くという。

コンセプトは一緒だが、この番組は普段なら絶対に表に晒さないだろうメンバーの淫らな姿が見られるのだ。


視聴者の妄想と願望が叶う夢の様な企画だ。

視聴者が好きなシチュエーションやプレイを番組に投稿し、それをメンバーが解決して行くといった内容である。



本日も彼の淫らな姿が見られるだろう。







「さぁ、今回も皆様の一大事にJUMPが答えるこのコーナーが始まりました。」


司会の薮宏太の爽やかな笑顔で番組の集録が始まった。



「この番組が始まって約二年が経ちました。現在の一大事……まだ80件しか解決出来ていません‼」


慣れた様子で薮が冒頭のオープニングを進めていく。


いつもの白いジャージに身を包んだメンバーが薮の後で各々リアクションを取っている。



「そこで今回も皆様からの一大事をこのスタジオでじゃんじゃん解決して行きたいと思います‼」


いつもの台詞できびきびと進めていく薮にメンバーが頷いた。


「さぁ、一番手は……えーと……有岡に来てますね」


名前を呼ばれた有岡大貴が身を強張らせ、薮を見つめた。


その内容をてきぱきと薮が読み進めていく。


『食ザーという言葉を良く聞きますが、いまいちどんな物なのか分かりません。食が絡んでいるので是非有岡君に食レポをしながら教えて欲しいです。』


「………だって。大ちゃんできる?」

一通り読み終わった薮が有岡の肩を掴み、真ん中へと誘導する。


「……やらないといけないんだろ?…早くやろーぜ」


割り切っているのか妙にやる気の有岡に山田が声を掛けた。


「てか、大ちゃん…食ザーってどんなのか分かる?」


「……う、……」

山田の質問に急にうつ向く有岡に薮が説明を始めた。


食ザーとは、「飲精」の一種で、特に食べ物にザーメン(精液)を振りかける行為を指す。


あくまで「プレイ」の一環として、女性・受けの側が望んで行う事もある「飲精」とは異なり、基本的に射精した者が相手に強制する行為として捉えられる。



「この収録が始まる前に、我々メンバー全員の精液を採集しました」

またもや薮が説明口調でカメラに向かって口を開いた。


スタッフがワゴンに乗せて持ってきたのは、透明な容器に入った有岡除く8人の精液。


容器の外側に誰の物かが分かるように名前が貼り付けてある。



テーブルには次々と食材が運ばれ有岡は一人席に着いた。


「さて、、大ちゃん……先ずは誰のザーメンで試してみますか?」


「……えーと、、じゃあ……光君ので……」


選ばれた八乙女が瞳を輝かせながら有岡を見つめる。



有岡の選んだ食材はチョコレートアイスとトーストだ。


先ずはアイスを手に取り、一口口内に含んだ。


「んまー‼これだけで喰いたい〜」


「ダメですよ。ちゃんと食リポして下さい」

司会者の薮から冷たくあしらわれ、しょんぼりと肩を落とした有岡は八乙女の精液が入った容器を手に取り、アイスの上からゆっくりと注いだ。


それはまるで煉乳の様で、粘り気があり、ゆっくりとアイスの上に流れ込んでいった。


「……じゃあ…頂きます。」


なるべく咀嚼する姿をカメラに見せる様にゆっくりと顎を動かした。


「ん、んぅッ……は、光君の…ザーメン…濃くて、、凄ッ……ふ、」


ゆっくりと有岡の喉が上下に動いた。



「……どれ?…ちゃんと呑んだか見るよ?」


薮がゆっくりと有岡に近づきその唇を指で開いた。


薄く開いた口内は八乙女のザーメンと溶けたアイスが混ざりドロドロに溶けていた。

「……どう?光の精子…美味しい?」


舌の上でぐちゃぐちゃになった液体を指先で混ぜると、唇を塞いだ。

「ッ……‼…ン、ンゥッやぁ、…ッ……は、ぁ、、」

ぴちゃぴちゃと水音がイヤらしく響き、有岡の口端からは呑みきれなかったザーメンが垂れ落ちた。


ゴクッと喉が鳴り、有岡が薄く口を開いて全部飲み込んだ事をカメラに見せた。



「ん、…ぁ…ッ…光君の…ザーメン……美味しッ……」


またたく間に八乙女の顔面が紅く染まり、八乙女がうつ向き深く息を吐いた。



次に有岡が選んだのは高木の物だった。




「ちょッ……それは駄目‼」

有岡が高木の精子を選んだと同時に伊野尾慧が焦った表情で止めに入った。


「……高木のは駄目……俺のだからッ……」


明らかに伊野尾から焦りの表情が伺えた。

視線を泳がせ、高木をちらりと見ると唇を噛み締めうつ向いた。


「……じゃあ…二人でやれば?画的にも良いんじゃない?」


知念があっけらかんとした表情で口を開いた。


スタッフの了承が降り、急遽伊野尾も加わる事になった。


有岡と伊野尾は互いに向かい合った状態で膝を着いた状態で口内を開いた。



「…じゃあ…高木…二人にソレ、飲ませてあげて?」


高木は薮から自分の精液の入った容器を受け取ると、二人の前に立ち、ゆっくりとそれを傾けた。


「ん、……」


二人は舌先を懸命に伸ばし、流れ落ちるザーメンを受け止めていく。



「ん、…ぁ…ぁ…はぁ、」


お互いの手を握り、指先を絡ませながら無我夢中で精液を奪い合う様に舐め取っていく。



「は、ッ…たか……きぃ……ふ、……ぁ」


伊野尾がとろけた表情で高木の精液を飲み込んだ。


「……っ 」


伊野尾の挑発的な表情に高木の喉が大きく鳴った。




「……あんまり煽るな…よ」


高木は切羽詰まった表情で伊野尾の顔を自分に向かせると、そのぽってりとした唇を塞いだ。


「ん、……ふぁ、…高……」


カメラなんてそっちのけで夢中に唇を合わせる二人を呆れた様に他のメンバーが見つめるなか、司会の薮が強引に一つめの一大事を閉めた。


「え、ちょっと!俺は?」

不服そうに頬を膨らませる有岡を後目に薮が言葉を続ける。


「え〜と、次の一大事は………光に来てます。」

「……え、俺?……さっきの見ちゃうとあんましやりたくねーな……」

名前を呼ばれ、動揺を隠せないのか肩が跳ね上がる八乙女に薮が耳元で口を開いた。


「…………」


「っ、、」


何かを囁かれ、ひどく紅潮した頬をカメラから反らせ八乙女が黙って頷いた。



「……中島君と岡本君のぺニスは…一体どちらが大きいのでしょうか、前に光君が裏番組で話していたので気になります。是非検証して頂きたいです。……だって」



ひらひらと依頼の載ったメモを三人に見えるように薮が翳して見せた。


中島と岡本の視線が八乙女に向けられる。



八乙女がうつ向き拳を握りしめた。


「………分かったよ……やれば良いんだろ…やれば!」




苦痛な表情でスタッフと薮を睨むその瞳はうっすらと涙が浮かんでいた。



八乙女は一体どうなるのだろうか……。






次回に続く。






END



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