小説

□毒蛾
1ページ/2ページ


ブランケット症候群と言う言葉は聞いたことがあるだろうか。

ブランケット症候群とは不安状況から自己を守るために一定の物に対して執着・愛着を持ち、それを肌身離さず持ち歩いたり常に触っていたりして不安を解消するいわゆる精神病。




執着するものは、物だけとかは限らない。特定の人間等様々だ。


でもまさか、自分がその病気の可能性があるとは夢にも思ってもいなかった。





JUMPのメンバーは雑誌のグラビア撮影の仕事でスタジオに来ていた。



順序良く撮影は進んだ。



筈だった。



「涼介……。」



目の前で裕翔と頬をくっつけ笑顔で微笑んでいる涼介。


その光景に吐き気を感じた。


僕以外と楽しそうに笑う涼介……。


許せなかった。


「……躾方が足りなかったのかな?」


ボソっと吐き出すと、隣で撮影していた雄也が驚いた様な表情を浮かべた。



涼介が側に居ないと不安で仕方がなくなる。

全身が震え、動機が身体中を襲う。


「ぐっ」



吐き気が喉の上に込み上がって来た。


慌ててトイレに駆け寄る。


「ぐっ……うぇぇッ」


便器に顔を突っ込み、不安感や怒り、嫌悪感を全て吐き出した。



「知念?……大丈夫か?」


涼介が僕の入っている個室のドアをノックした。



「……何?」



素っ気なく答える。


壁越しに涼介の声が 聞こえる。



「いや、急に出て行ったから気になって……どうした?」



人の気持ちなんて何も知らない癖に。


「どうしたかって?」


ゆっくりと個室のドアを開けて、涼介の腕を掴み個室に引っ張り込んだ。



「……知念?」


「……大丈夫かって?それを涼介が言うんだ?」


くすりと小さく笑い、涼介の口元を手で覆い被せた。


「……ねぇ?僕以外の人と関わるなって前にも言ったよね?」


手に力が入る。


このまま握り潰して仕舞おうか?


でもこれだけでは腹の虫が治まらない。


「ちね、、痛いッ」


苦しそうに首を左右に振るい抵抗する。




「ッ……仕事なんだから仕方ないだろ!?何子供じみた事言って…………。」


僕の手を振り払うと涼介が怪訝そうな顔をして僕を睨み付ける。



「だからってあんなに密着する事ないだろ!」


自分でも驚く程に大きな声が出たと思う。


涼介を逃がさない様に壁越しに押し付ける。


僕はポケットからある錠剤を取りだし口に加えると涼介の口内へ滑り込ませた。


「ん〜〜〜!!」


苦しそうに呻きながら、必死に僕を引き離そうとする。


舌を濃厚に絡ませた。

上顎を舌先でつつき、下から上へ舐め上げた。

歯茎一本ずつに舌を丁寧に纏わせる。

ごくりと生唾を飲み込む音が耳に響いた。


涼介の喉が鳴る。



「……何飲ませたんだよ」

口元の唾液を拳で拭いながら睨んでくる。



この憎悪に満ちた表情……かなりそそる。


「只の利尿剤だよ?」


口元に手を当てて小さく笑う。


「…………何で、、、」


涼介の顔面が青くなり、がちがちと歯を鳴らす。



「全部……涼介が悪いんだよ。」


いつもより低いトーンで放つ。



涼介の襟口を掴み、思い切り下に引き下げる。



「やっ」



ボタンが飛び散り、そこにはぷっくりと勃起している乳首が現れた。



「ははッもうこんなにして……本当変態……。」


爪で涼介の乳首を軽く引っ掻く。


「あッ」


ぴくりと反応する涼介。

耳たぶまで真っ赤に染まっている。



「ねぇ、、喜んでいたら……お仕置きにならないでしょ?」



更に力を込めて乳首をつねり上げた。


「あぁぁッやぁ……ン!」


ガクガクと全身を揺らすと、床に座り込み荒く呼吸をしている。



「……駄目だよ。まだ足りない……浮気した事ちゃんと反省してね?」


涼介の前髪を掴みあげ、自分の方を向くように上へ引き上げた。



「……やめ…………。」



「止めてなんて言う権利は涼介に無いよ?」


髪を掴んでいた手を力一杯床目掛けて降り下ろした。



涼介は勢い良く倒れ込む。


すかさず僕は馬乗りになる体制で涼介に覆い被さった。



「これ……解る?」



あるものを鞄から出し涼介の目の前にかざす。



「…………何だよ……それ、、」



目の前で黒々と光る玩具を呆然と眺めている。



「貞操帯だよ?すぐに出されちゃ困るもん……」



そう言うと涼介の股間に手を伸ばす。


少しだが熱が伝わって来た。



「なんだ……しっかり反応してんじゃん」


ズボンのチャックを外し布越しに唇を落とす。


「あッちね、、止めッ」


抵抗しようと、涼介が必死に身体を揺らす。



それとはお構いなしに舌をねっとりと纏わせる。



下着から覗かせるそれは赤黒く腫れ上がり、先走り汁でテカテカと光っていた。


亀頭部分を舌で転がし、更に鈴口を思い切り吸い上げた。



「ダメッ……出る……知念!!」



涼介が僕の髪を掴み、ぐっと力を込める。


その瞬間口の中に苦味とねばねばした感触が伝わった。




一旦口から引き抜くと、貞操帯のベルトを外し、すっかり萎えてしまった
涼介に装着させた。



「……なっ」


自分の性器に着いている器具が目に映り涼介は目を見開いた。



「……涼介」



僕は涼介の口を無理やり開け、先ほど口内に出された精液を涼介の口の中へと流し入れた。




「ッ……げほッ」


気管に入ったのか、涼介は苦しそうにむせ込んだ。



「美味しい?自分の精子は……。」


むせ込む涼介の前に屈み、顔を覗き込む。



「ッ……最悪だよ」


否定的な眼で僕を睨んでくる。



素直にならない涼介に苛立った。


「ソレ、僕が良いって言うまで外さないでね……って言っても鍵は僕が持ってるんだけどね、、」



指で貞操帯の先端を引っ掻く。



びくんと涼介の肩が震える。



「これは浮気した罰……後これは……。」


ポケットから小型のバイブを取り出すと舌で濡らし涼介のアナルへとゆっくり挿入していく。



「あッはぁッ……止めッ」


涼介が僕の腕を掴み抵抗してきた。


「言う事聞かないお仕置きだから止めてあげない……」


一気に根本まで突っ込むと
リモコンのスイッチを一番弱い段階に入れた。




「あ、ぁんッ……やっ止めてッ……ねがっ」


うねる震動に悶えながら必死に訴える。





「駄目だよ。僕の家まで我慢して……。」


涼介の身仕度を整えると床に座り込んでいる涼介の腕を引っ張り立たせ、トイレを後にした。












「あっやっと見つけた!」



楽屋に向かっていると大ちゃんと裕翔が僕達を見つけ手を振った。



「どうしたの?」


何食わぬ顔で裕翔に問いかける。



「今からさJUMPみんなで飯喰いに行かない?」


裕翔が口を開く前に大ちゃんがそう誘って来た。




「……悪いけど、、」



ここまで言い掛けたが、これはチャンスなんじゃないかと脳裏に過った。


涼介を辱しめる事で涼介は快楽の虜になり、二度と誰かに色目を使う事も無くなるだろう。



「うん。行くよ……涼介も勿論来るよね?」


後ろで必死に快楽を我慢している涼介に言葉を掛ける。



「え……」


涼介の顔面から血の気が引くのが分かった。




「……行くよね?」



ポケットに手を入れバイブのスイッチを一段階上げた。



「ッ!!」



涼介の身体が揺れる。



「……行くよ、だからッ」



僕にしか聞こえない声で涼介が囁く。



「ん、良い子だね」


バイブのスイッチを切る。



震動が収まり涼介がホッと胸を撫で下ろした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ