まかない飯

幕】水浸し部屋の後始末
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「ぇっ・・・」

夢主の体が反射的に硬直する。

「ククッ・・・どうした」

斎藤の硬くなったものが夢主の腰から背にかけて当たっていた。

「後始末だ・・・してくれるんだろう」

斎藤は夢主の耳元に屈むと、そのまま後から低くて艶やかな声で囁いた。
驚いた夢主は斎藤に振り向いてしまった。

「きゃぁ・・・」

「フッ」

してやったりと斎藤は逃げられないように、夢主の手首を掴む。
しっとり濡れた冷たい手首。火照った男には心地よい肌だ。

「やっ、離してください、斎藤さんっ」

外で武器や様々な荷物を片付けて走り回っている隊士達の声や物音が聞こえる。
顔を赤く染めた夢主は小さい声で斎藤に訴えた。

「聞こえんな・・・最も・・・これからは、聞こえたら困るのは・・・お前かもな」

「そんなっ!!」

斎藤から離れようと体を後ろに引くが、がっしり掴まれた手を動かせず、ピクリとも下がれない。

「お願いします・・・斎藤さんっ・・・」

「駄ぁ目だ・・・」

ゆっくり言うと、斎藤は動きを制した夢主の濡れた体を舐めるように見回した。

「それでは致し方あるまい。据え膳食わぬは男の恥・・・さまに、だ」

白い肌着から透けた綺麗な桃色の乳首がツンと硬くなり斎藤を向いている。
その姿を晒され、据え膳だろうと薄ら笑っている。

「そんな・・・違います、す、据え膳だなんて・・・雨に・・・濡れちゃって・・・」

「自分から雨の中に下りたんだろう。こうなるとわかっていて」

「ち、違いますっ」

夢主は斎藤の目の前に胸を晒しながら、恥ずかしいのを我慢して必死に否定した。

「フッ、冗談だ・・・」

鼻で笑うと手首を掴む力が緩めた。
夢主はほっと安堵し、正気に戻った斎藤を見上げた。

「もぅ・・・冗談が過ぎます・・・」

怒った顔で目を伏せて今度こそ着替えようと斎藤から体を反転させた。
 
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