-短篇
□北③ 続・月下の愛逢瀬 R18
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斎藤がほんのり首を傾げて、前髪を揺らす。
これでいいだろと言わんばかりの、強気なのに、控えめな動き。
夢主は黙って、こくんと頷いた。
とっても優しいですと伝える為と、もう一つ、このまま続けてくださいと願う頷きだった。
「あぁ」
短く応じた斎藤は、夢主の全身に口づけをし始めた。
まずは首筋に赤い痕を残す口づけ。
ここだと狙いをつけて舌で濡らし、続けて強く吸い付いた。
「んぅ……」
ほのかな痛みに夢主の眉根が寄る。
狙い通り痕を残した斎藤は、満足そうに、ちゅっと大きな音を立てて痕を吸った。
次はここだと、音もなく衿を開いて、細い鎖骨に口づける。
窪みに、筋に、口づけると共に軽く舌を乗せる。
胸のふくらみにも口づけて、夢主が体を強張らせたところで、夢主の寝巻の腰紐を解いた。
閉じようとする夢主の脚、膝を持って開かせると、夢主の寝巻ははらりと広がった。
露わになった肌。腰を撫でると夢主の体がまた強張る。
ピクンと跳ねる反応を見て斎藤が顔を上げると、夢主は、つと視線を逸らした。
斎藤は構わず夢主の体へ口づけを続けた。
くびれた腰に唇で触れ、腹に、臍に軽く口づけて、下腹部に辿り着いた。
まずは指先で、柔らかな動きで下腹部を撫でる。臍の下に広がる滑らかな肌。
斎藤が視線をちらと動かすと、夢主の足先が力みで丸くなっていた。
この刺激に耐えている。
フッと笑んだ斎藤は、下腹部に丁寧な口づけを施した。
鎖骨や腰にしたものより念入りに、舌と唇が動く。唾液を溜めてゆっくり吸い付くと、
「ンっ」
と、夢主が声を漏らした。
体の中まで愛撫されたみたい、夢主は斎藤の口づけに体を痺れさせていた。
優しい刺激で強い疼きを与えて、斎藤は徐々に口づけを移動させていく。
斎藤が内腿に口づけると、夢主は一番恥ずかしい場所に口づけを受けるのではと、身構えた。
だが斎藤は脚にそって口づけをしていく。
足の指まで口づけられた夢主は、びくんと体を縮めた。
「やっ、足なんて、一さんっ」
ぎろりと睨んで愛撫をやめない。
斎藤は、執拗に体の末端を刺激した。
「っ、擽ったいです、恥ずかしいし、なんかっ」
斎藤はついに足の指を口に含んで、舐めて吸ってと味わい始めた。
「アっ、やぁ…はずかしっ、きたないですょ、んふぅ……」
風呂上りだろうと睨み、斎藤は止めようとしない。
一度解放されたと思ったら、土踏まずを舌が這った。
「ふぁアッ、ンふぅ、ふァ……ンンッ」
足への刺激に慣れぬ夢主、斎藤は面白がって弄び続けた。
再び足の指に移り、今度は舌先で足の間を舐めていく。
「ひァンっ」
足先の愛撫だけで身震いを起こしそうになった夢主は、咄嗟に思いきり足を引き抜いた。
膝を曲げて脚を広げる姿は、なかなかの痴態。
夢主は長い刺激から解放されて、乱れた息を整えている。
斎藤は潤んだ瞳と目を合わせ、それから目の前に晒された花芯を見つめた。
甘そうな蜜がこれでもかと溢れている。
本能で美味そうだと感じた斎藤は、躊躇いなく次の口づけを蜜部に定めた。