ChongSa

あなたに少しでも近づきたくて必死で勉強した異国語。
あなたの好きそうな人になりたくて
その為にはなんだってした。
そして、いま私はあなたと同じ世界に来た。
華やかで美しくて儚くて毒々しいこの世界。
どうがんばったって、あなたほどの注目度は得られないけれど。
だけどどうしたって、仕事仲間でしかないんだろう。いやそれでも充分か、
だって、目の前で、しかも画面越しじゃない
あなたをみることができるんだから。
天使のようなその笑顔が私に向けられることはないけど。
やっとの思いでたどり着いたこの世界で
あなたと同じ仕事ができた。
目の前にいるあなたに
ずっとあなたが好きでした?
あなたが好きで私はこの世界を目指したの?
よくあるこんなフレーズしか思い浮かばない。
こんなに好きで、
いつもあなたを想っているのに、
あなたを一番に想っているのに
結局あなたほどになれば、
好きと言って寄ってくる女なんて数えきれないから自分に興味を示さない女の方が新鮮で魅力的。らしい。 なんて理不尽な?
綺麗な子達に囲まれた私の
の天使の方を見れば、ずっと私を見つめてくれていたかのような
小さいのに吸い込まれる瞳。
そしてあの笑顔。
だけど、瞳の奥の奥で冷たいものがひかっている。
私をこんな気持ちにさせるのはあなたなのに どうしてそれでも私の心を掴んで離さないんだろう。
そう。もっと、私を惨めにさせて。
その笑顔を自分のものにしたいなんて贅沢なこと考えないように。

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