ジョジョ

□4章 ジョジョ
1ページ/7ページ

私も晴れてお医者さんの仲間入りを果たすことができた
ミスとかもするが、でも昔から来ている患者さんばかりだから、昔からのよしみとして許してくれる

もう既に25歳となった私は、前世の年齢を越えてしまった
それに少しだけショックを受ける

あれから人が変わったようにディオはジョジョと仲直りして友情を育んでいるらしい
やはりディオはジョジョの事が好きだったのでは・・・・これを言うといつもディオが睨んでくるから、あまり言わないが



そんなことを考えていたらジョジョが目の前をとおる

「ジョジョ!」

ジョジョの後ろ姿目掛けて走り出す


「名前!
あまり走らない方が・・って遅かったか・・」

時既に遅く、私はスカートの裾を踏んで転んでいた
何回これをやれば気が済むのだろう

「ジョジョ、今帰り?」

ガバッと顔をあげてジョジョに尋ねる
既に夕暮れ時だから帰宅途中かもしれない

「うん、そうだよ」

ジョジョが手を差しのべてくれる
その大きな手を握り一気に立ちあがる

「ありがと」

「ほら、あそこのベンチで手当てするから」

ジョジョの大きな手に引かれてベンチへと案内される
背中も逞しくなったものだ・・
まるで母のような気持ちになる

ベンチに座るとジョジョがさっそく膝の傷の手当をしてくれる
ジョジョも包帯などをいつも常備していて直ぐ様用意することができる
理由は簡単で、だいたい私がいつも転ぶからだ

ジョジョの青い髪のつむじを眺めながら治療している姿を観察する

「もう、名前はいつも転ぶんだから走っちゃ駄目だよ」

「いや、だってジョジョがいたから」

「それでも名前が怪我したら僕は嫌だから・・・・ほら終ったよ」

きれいに包帯を巻いてくれた膝を見る

「ジョジョ、本当にきれいに巻くね、どう?将来はお医者さんも」

「僕は考古学を専攻しているんだよ?残念ながら無理かな」

さわやかな笑みを浮かべながら、わたしの横に座る
ベンチが少し沈んだ・・これ壊れないか心配になる

「あ、ここジョジョの大学か・・」

「今気づいたの!?はぁー・・・・名前って本当に抜けてるよね」

今世紀最大のため息のように二酸化炭素を吐くジョジョに、少し睨みを効かせるが、それも効果はないようだった
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ