ジョジョ

□5章 ジョジョ
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運命が転がり出す日・・今日はそんな日だった


「そろそろジョジョ達のラグビーの試合が始まっちゃう!行かないと怒られちゃう!特にディオに・・」

病院の仕事を終わらせ、急いで外に出る

「じゃあ、今日はよろしくねー
お父さん、お母さん!」

「怪我しないようにねー」

もう!私をいくつだと思っているのだろうか
もう25歳にもなるのに転んだりしない…………

「ギャっ!」

お馴染みのドレスの裾転びを披露してしまい泣きたくなる

そして道中、何度も転んでしまい一生懸命走ったものの、既に試合は終わりを迎えようとしていた

あ、なんか既に終わったみたいだ・・
後でディオに怒られるな
私は肩をおろしジョジョの家へと向かったのだった





ジョジョのお屋敷の待合室で二人を待っていると、勢いよくジョジョが犬のように此方に駆けてきた

「名前!今日観にきてくれなかっただろー!」

ジョジョが可愛く怒っている
本当にこの子は何をやっても可愛い
頭を撫でようとしても届かない・・・・いつからあたなはラグビーの為の体になってしまったの

でもちゃんと屈んでくれるところは優しい

「どうせ、また転んで試合を観に行けなかったんだろう?本当に名前はどんくさいやつだ」

あたってるから反論できない・・

「ま、まぁ、何はともあれ二人とも、おめでとう!」

二人の逞しくなった顔を見る
本当に成長したな

「ほら二人ともギューってしてあげるからおいでー!」

ジョジョはすぐに抱きついてきてくれた
大きな犬のようで可愛い
その青い髪をなで回し、精一杯労う

「ほら、ディオもおいで」

「フン、・・」

そっぽを向きながらぎこちなく抱きついてくる、そして耳を真っ赤にしてるところを見るとクスッと笑ってしまう
それがなんとも可愛いくて、ジョジョと同じように頭を撫でる

「名前は身長が縮んだな、いちいち屈むのが大変だぞ」

ディオの憎まれ口は健在ではあるが、昔とはちがって、私の事を名前で呼んでくれるようになっている
それが密かにうれしいのだ

「というか、ディオ?そろそろ離れて?ジョースター卿が二階でまってるよ?」


「・・・・しょうがない、ジョジョいくぞ」

やっと離れた腕にほっとしつつ、私は二人を見送った

ジョースター卿はここの所、ずっと寝たきりの生活を送っている
私も時間があるときは、診察とかをしている
でも、原因がまだよくわからないのが不気味でもある
私の能力で咳とかの緩和はできるけど根本的なものは治せない

そこまで重い病気では無さそうだけど・・・・何かがおかしい
私のなかで言い知れない不安が押し寄せていた
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