グリチネ

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「先生連れてきたよ〜」
「至さん?」

七尾くんの部屋に茅ヶ崎さんを連れていくと天馬はちょっと驚いてた。
七尾くんはまだ部屋には戻っきていなかった。

「監督さんと話してたら偶然茅ヶ崎さんに会って、家庭教師やってたって話になって先生お願いして連れてきちゃった!」
「家庭教師やってたのか」
「まあね、そんなに稼げなかったけど」
「そういえば七尾くん結構時間かかってるね」
「そうだな」
「先始めちゃおっか。分からないところあったらどんどん聞いてね、優愛ちゃん」
「俺は?」
「男でしょ、自力で頑張れば」
「あ、じゃあ茅ヶ崎さんに教えてもらったのを私が天馬に教える!」
「え・・・・・・
じゃあ仕方ないから天馬にもそれなりに教える。」
「なんだそれ」

茅ヶ崎さんは完璧王子様タイプと思ったけど天馬には冗談も交えていたり案外おちゃめなタイプなのかもしれない。でもそっちのほうが面白くて素敵だなと思っていたら気づいたら笑っていた。

「どうしたの?」
「仲良しだなって思って」
「え?」
「気の置けぬやり取りっていうか、なんだか憧れます」
「そりゃあ一緒に住んでるからね」
「いいなー」
「一緒に住む?俺の一人部屋だから来てもいいよ、むしろ来て。」
「おい!!!」
「それはちょっと(笑)」
「残念」
「当たり前だろ」

そんな適当な会話をしていたら七尾くんが戻ってきた。

「おかえりー」
「ただいまッス〜。
あれ?至さん??」
「お邪魔してます」
「あー良かったッス、俺っち先生見つけられなくて・・・・・・」
「そうなんだ!でもありがとね」
「天使ッス・・・・・・」
「ほんとそれな」
「あ、やばいもう一時間経ってる!勉強しよ!」

私は人見知りだけどMANKAI寮の居心地が良くてつい勉強を忘れてしまっていた。危ない危ない。

それから勉強してみて一番大変なのは七尾くんというのが分かってちょこちょこ七尾くんの勉強も見ながらみんなで勉強した。

天馬と二人で勉強することはあったけどこういうわいわいした勉強会は初めてだな。楽しい。

「茅ヶ崎さんすごくわかりやすいです!さすがです。」
「カッコよかった?」
「ハイ!ありがとうございました!テストもがんばります!」
「え、もうどうしよう。可愛過ぎない?誘拐とかされたことない?俺がしそう。」
「ヤメロ」
「ふふ」

やっぱり素敵だな、このアットホームな感じ。茅ヶ崎さんも私を和ませようと面白い冗談をたくさん言ってくれる。王子様の型にはまってないかんじ。すごく素敵。

「そういえば優愛チャン、今日は夕飯食べてくんスカ?」
「あ、そうなの。さっき監督さんと約束して」
「そうなんッスね。
今日は臣くんの料理なんで絶対美味しいッスよ〜」
「そうなんだ!楽しみだな〜」
「俺と隣で食べよう、優愛ちゃん」
「え、あ、はい。お願いします。」

こうして茅ヶ崎さんの隣で食べる約束をして勉強会を終えた。

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