ジョースター家は今日も平和です

□小ネタ詰め
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→ディオとジョセフは仲が悪い+DIO様は怒らせるなの話。




「ああ、お前って言うヤツはどうしていつもそんな軽率な態度が取れると言うのだろうなこのマヌケ!」

「そりゃあテメーなんかに敬意を払う必要がねーからな!大体、ジョナ兄と同い年っつー割りにはガキくせーしぃ?エラソーにしてんのが気に食わねぇのよォ!」

ギャーギャーと二人の怒号が響くのは珍しくないが、今回の喧嘩の内容は少し変わったものだった。いつもはジョセフが勝手にプリンを食べただのディオがシーザーにべたべたしているだのまあ言ってしまえばくだらない事が多かったのだがそんなちゃちな事ではないらしい。デッドヒートした今、いつもは宥める役のジョナサンも少しオドオドとしていた。
「ジョジョ!お前もちょっと度が過ぎるぞ!もう少し態度を慎んだらどうだ!」
「シーザーちゃん、これは俺とこのチビの話!それに態度を慎むならあっちもそーだろ!」
「ジョセフゥウウウ!!貴様このディオをチビだと!?」
「でぃ、ディオ〜ジョセフもちょっと頭を冷やしなよ〜」

「「頭を冷やすのはコイツだけで充分だッ!!!」」

やれやれ、と口に出すのも鬱陶しくていつになったら消火するんだろうと遠い目で眺める。一応、ディオの兄貴である隣の吸血鬼に止めないのか、と聞いたらアイツらの私情に割り込む気はないと冷たく返された。…悪いが俺もだ。
「まったくこれだから苦労を知らないクソガキは!そんなずけずけとした態度がよく取れるものだな!」
「クソガキっつってもほんの二年か三年だろーが!苦労?まるでテメーが不幸のどん底にでもいやがったみてーな言い方しやがって」
まずい、そろそろ本格的に黙らせないとマズイ。と危険を察知した時には既に遅く。次の瞬間、ディオがこれ程ないぐらいに目を見開いた。

「お前なんかジョースター家に来なければ良かったのに!!」

すごく、それは子供の喧嘩なら何度も見たハズだった。あんな事は俺らが小さい頃や、ディオがまだ来てばかりの時もあんな事があった。その度にディオは、ふんと鼻を鳴らして笑ってみせたり、言ってろマヌケ!と返したりしていたものだ。だけど、恐らく今回は初めて見た気がする。
「〜〜っ貴様なんぞがそんな事を口にするんじゃあないぞこの汚らしい阿呆がーッ!!!」

「ジョセフ!!」

黙っていたDIOが、突然大声を出してジョセフを呼んだかと思うと、自室のドアを足で蹴破ってさっきとは対照的に静かに言い放った。
「ジョセフ、此方に来い」
空気が冷えた。
ジョセフとジョナサンの顔が青ざめて金縛りにかかった様に動けないのが手に取る様に分かった。ジョセフが、とんでもない地雷を踏み抜いたらしい。
凍り付いた様に動かないジョセフを見かねてDIOが大股で近づいて首を掴んだと思うとずるずるとそのまま引きずっていった。
「じょ、ジョセフはきっと熱上がっちゃってて思いもしない事を言っちゃったんだよ。絶対そんな事本気で思ってたりする訳ないからさ、ね?ディオも泣かないで、ね、ね?」
「うー……うぅ〜ッ!」
「……あのスカタン…」
「シーザー君もそんなにジョセフを責めないであげて……」

泣き出すディオを見てあれは確かにキレるだろうと頭の中に新しく追加しておいた。

『DIOの地雷踏むべからず』


※ギャグです
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