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□僕の救世主
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※ymd side
「本日の撮影は以上です。ありがとうございました。」
スタッフの声で、みんな解散する。
俺はドラマの撮影で、メンバーとは別行動をしていた。
本来なら、今日はJUMPのレギュラー番組の撮影だったのだが、ドラマの撮影があるため、少し遅れて行くことになっていた。
「さ、山田。急ぐぞ。」
マネージャーと共に車に乗り込み、急いでメンバーの元へ走った。
そこへ一本の電話が鳴った。
画面には 有岡大貴 の文字。
知念かなって一瞬期待したのになー。
「もしもし?」
電話に出ると、少し焦っているような大ちゃんの声がした。
『山田、知念が、』
知念、という単語に体が無意識に反応した。
「知念が、なに?」
少し間を置いてから大ちゃんは話し出した。
『知念が急に泣き出して大変なんだよ。撮影もできなくて、切羽詰まってる状況。とりあえず早く来て、』
それだけ言って、電話は切れた。
いつものあれ≠ゥ。
知念はたまにこうなるときがある。
いつもニコニコの知念からは想像もつかないくらい泣き出して、言う事聞かなくなって。
多分、毎日笑顔で居すぎて、本当の自分がわからなくなるんだと思う。
最近はあまりなかったから安心してたんだけど、このタイミングか。
「マネージャー、ちょっと急いでもらっていいっすか。」
マネージャーに速度をあげてもらい、急いで知念の元へ向かった。