銀魂 ―短編集―
□浮気者
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その時運悪く銀ちゃんとさっきの女性が戻ってきてしまった。
「銀ちゃんあの白い獣なにー?
動物でも飼ってるの?」
それは葵のもうひとつの姿だった。
「おい、葵。おま…なにして……!」
「もう私の事を気安く呼ばないで。
貴方との契約は破ったんだから……。」
そして葵の赤い瞳には光など映ってない暗い瞳で俺を見た。
「なぁに?銀ちゃんの彼女?」
「あ…えっ……と…;」
そして、私は女性の人に笑顔で
「いいえ。彼女なんかじゃありません。
ただの知り合いみたいなものです。」
「葵なにいって…」
「赤の他人様が私の名前を呼ばないで!……さっきも言ったでしょ?
貴方との契約は破ったって。
もうその人と好きに暮らすと良いよ。」
「………待ってくれよ
葵………」
そして私は万事屋を出て歩き出した。
「ごめんね。そして…さようなら………
元気にやってね。」
私は……まぁ、夜まで人目のつかないところで少しだけ寝てようかな。
移動は起きてから考えよっと……
誰にも見つからないうちに消えないと九尾がこんな所にいたら大変だからね……
「くぁ〜……」
さぁ、ちょうど良い時間帯だし。
行くところ決めなきゃな。
ま、それに場所がなかったら旅するか……
もしくは秘密のあそこに行くか……
どちらにせよ見つからなきゃ良いだけの話なのだから……。