紅い満月に悪魔が牙をむく

□第6話
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チュン…チュン



「…朝か。」



太陽の陽は私、吸血鬼にとっては弱点みたいなもの。




だから…
今朝だって






「それじゃ僕ら今から依頼に行ってきますね。」


「行ってくるネ!」


「うん。頑張ってね!」




皆が仕事に誘ってくれても…断っちゃって……


日傘があっても出るのは買い出しくらいだった。








面倒なのに絡まれたくないからっていうのも外に出たくない内に入るかな。



だから、外に出るのは夜ぐらい…。



一度は皆と人間みたいに生活してみたいな…。









─パサ



「買い出しに行かないと…。」



まだ皆は依頼があるだろうし私は私なりに頑張らないと…









買い物の帰り道



「…はあ。」



天人って奴が親子を脅してるのが見えて……関わりたくないのに、面倒事が嫌いなのにそれを見たら足が進んでさ…。



「な、なんだテメー!」


「子供が怖がってるでしょ。離してあげたらどうなの?」


「知らねーな!」


「あっそ。それじゃ、力ずくね。」


─ザシュ!


「……」


「なんだ!?こいつ!」


─ザシュ! ザシュ!


「…くそっ!覚えとけよ!」


「ぃっ……やば!」


「(間に合って…!)」


男の子は突き飛ばされたけどなんとか受け止めれた。



「よっと!」


「お母さん!」


「タカシ!ありがとうございます!本当にありがとうございます!」


「お姉ちゃんありがと!」


「あの、お礼をさせてください!」


「お礼だなんて…そんな、大したこと私はしてないので。」


「いいえ、是非!」


「お母さん!あそこの美味しい団子屋さんに連れて行ってあげようよ!」


「そうね!あの、お時間とか大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫ですが…悪いですよ。」


「遠慮しないで!ね?」


「分かりました。それでは…。」


「わーい!」






「ここだよ!ここの団子屋さんのみたらし団子とっても美味しいんだ!」


「みたらし団子…?」


「食べます?奢りますから!」


「はい!」




「…!美味しい。」


「そうでしょ!僕ここの団子好きなんだー。」


「お姉ちゃんどこに住んでるの?」


「もう、タカシったら。すみませんね!この子ったら。」


「いいえ、気にしないでください。
私も普段こうして外を出歩くことが無いし、話すことも余り無いので楽しいんです。」


「そうなんですね。」


「タカシくん私、万事屋ってところに住んでるの。だから、また遊びに来て。」


「うん、お姉ちゃんまたね!」


「タカシくん、またね。」



私は微笑んで日傘をさして買い物袋持って万事屋に帰った。










「たまには、こういうのもいいかな…」


あー…そう言えば天人に肩切られたんだった…。


「包帯ってどこにあったかな。」


あ、あった。


「まだ肩なら大丈夫かな。背中までは切られてないし羽は…。」



─バサ


「良かった。傷ついてないね。」


そろそろ帰ってくるからご飯作らないと…











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