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□女子の言葉はΨ強なり
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おまけ
「うわっ!」
あ、今度はちゃんとフラグが立った。僕の死亡フラグがな。
ドアの方を見ると、照橋さんのお兄さんがガラスに張り付いている。マネージャーが必死に引き剥がそうとしているが、びくともしない。
『てめぇコラクソメガネ…心美と二人でお茶だと…?はぁ、なにちゃっかり、はぁ、心美の半径二百メートル以内に入ってる、はぁ、んだ……』
途中から息荒いです変態お兄ちゃん。
「ねぇ照橋さん、あれお兄さん?」
「ううん、知らない人だよ。斉木くん、他にオススメある?」
ここはオススメを言っておこう。
この日、僕は照橋さんの死んだ目を初めて見た。
彼は知らない。
自分が来たことによって、僕の照橋さんに対する親近感が増したことを。