小説

□小さな背中
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小さな背中

 “さやかー!”
 “さや姉!”
 “さやかさーん!”

みんなに名前を呼ばれて人気者の彼女は山本彩。

私の彼女で、

私と同じNMBの1期生。
そして彼女はキャプテンだ…

いつもチームをまとめて引っ張っていて、私も頑張っているけど彼女の努力は並大抵のものではないし背負っているものは尋常じゃない。

それは2トップと言われてきて、いつも彼女の隣にいる私だからこそ知っている。

『みるきー?』

ぼーっと考えていると私の愛しの人が顔を、覗かせてきた。

『みるきー?体調でも悪いんちゃう?』

「ううん、そんなことないで…」

彼女は自分が一番忙しくてほぼ寝てないのにいつも、気遣ってくれる。

そんな優しい彼女が、反対に心配になる。

「さやかちゃんこそ大丈夫なん?最近あんまり寝てないって聞いたで?」

『私は大丈夫や。まだまだ頑張らなあかんねん』

私の大好きなあのくしゃっとした笑顔で彼女は言った。

「頑張りすぎやろ…」

さやかちゃんがまた呼ばれて向こうへ行く背中にポツリと呟いた。

そして、レッスンの休憩の合間だった。
私たちが付き合っているのは1期生の数人しか知らない。
ちょうど休憩時間は付き合っているのを知っているメンバーが揃っていた。

「みるきーと彩はどっちが彼女でどっちが彼氏なん?」

ふと、菜々ちゃんに問いかけかられた…
正直考えたことがなかった。

さやかちゃんの方を見ると彼女も少し考えていた。

「そりゃあ、彩が彼氏やろ。それでみるきーが彼女や!」

と私たちが考えているうちに里香ちゃんが言った。

『まあそうなんかなー?』

さやかちゃんが納得したように頷きながら言った。

ぱっと見はそうかもしれない、でも…

「違うで…」

「「『え、?!』」」

「違うん??」

みんながびっくりしたように私のことを見る。

「さやかちゃんは女の子やで?彼氏なんかちゃう。可愛い可愛い私の彼女や」

するとさやかちゃんは目に見えるくらい顔を真っ赤にした。
あぁ可愛い。守りたくなる。

「そうやったんや意外やな。」

「ほんまそれな(笑)なんかさすがみるきーや。納得させられる!」

『めっちゃ恥ずかしいんやけど…』

「わあー!彩めっちゃ照れてるやんかー!!」

「可愛いとこあるんやなー!」

菜々ちゃんと里香ちゃんが声を揃えて言う。
そうやで?だって私のさやかちゃんやもん当たり前や。

そしてそうこうしてるうちにレッスン再開。
レッスン再開の前にさやかちゃんが私に“みゆき、ありがとう…”って耳元で囁いた。

今度は私が耳から全て真っ赤になった…
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