小説

□半分
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私とさやかちゃんが初めて話したのは、AKB選抜のeveryday カチューシャだった…。

『よろしくお願いします。山本彩です…!』

「横山由依です。よろしくお願いします。」

その曲で私たちはペアだった…。

人見知りがお互いに激しくて、しかもその時は総監督になるなんか考えてもなかった…

私は入った当初かなり暗くて、AKBの長年の冠番組でも佐田さんに振られても清人さんに、

「横山に振ったらあかんよ」

と言って笑われていじられるほど暗くてネガティブだったんだ。

東京ドームのコンサートで発表された

“横山由依、NMB48チームN兼任AKB48チームA”

何が起こったからわからず、とりあえず一瞬移籍になるのかと思って焦った。たかみなさんがすぐに駆け寄ってくれたのは覚えてる…


最初は忙しくて忙しく大変だった…

「横山さん!」

最初に話しかけて来てくれたのはみるきーだったけど、私は気付いた

大変なのは私だけではない、忙しいのは私だけではないと…

『横山さんここの振りは大丈夫ですか?』

『ここのMCは私が行くので横山さんはこっちに行ってください!』

少しずつだったけど様子を伺いながらみんなすぐに打ち解けてくれた。

その中でさやかちゃんは一番気遣ってくれて、こうやって常に話しかけてくれた…さすがキャプテンや!

いろんな話をしていくうちさやかちゃんとすごい仲良くなって、よくふざけあっていた。

でも…それとは違う気持ちに気付いた。

「さやかちゃんあのな?、」

『どうしたん?ゆいはん』

「私な、さやかちゃんが好きや」

さやかちゃんは一瞬びっくりしていたけど…

『いきなりどしたん?まあ、私も好きやで?』

と言ってクシャッとした笑顔で笑った。

違う…絶対伝わってない…友達としてとか仲間としてやないねん。

「違う…!!」

『ゆいはん…?』

「さやかちゃんと恋人同士になりたい…」

『え……』

沈黙が続いた。さやかちゃんはすごく困った顔していた、そりゃあ困るわなそういう風には思ってなかったと思うし…

『ありがとう…ゆいはん』

あ…振られた。終わったな。

『私もゆいはん大好きやで、私だけかと思ってたわ…』

え…?

「さやかちゃんもなん?」

『うん…』

と言って少し困った顔で笑った…。

私は、嬉しくて嬉しくて強くさやかちゃんを抱きしめてしまった。

『ゆいはんどしたん。苦しいわ!』

と笑っていて愛おしくてたまらなかった…。
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