スクイーズ篇

□建前と本音
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「ただいま。ちょっと時間が掛かってアイスは近くのコンビニから買ってきたものだけど、アイスってだけ言っていたんだもの、何を買ってきたとしても文句を言われる筋合いはないわよ。買ってきたのはあなたが前にこれが食べたいって言っていたアイスよ。私も同じのにしたから、交換とか半分とかはなしよ…って…………」
スクイーズは部屋に入るなり、まくし立ててきた。そして、目の前にいるのがちよではなく目を丸くする朱巳だということに気が付いて固まった。
「あ…」
「あっははははははは!スクイーズ!スクイーズあははははははは!」
九連内は大声で笑った。
「もうひとつアイスを買ってくる!」
 ひょっこりと隠れたちよが出てくる。スクイーズが真っ赤になっているのを見つつ、彼にさらに追い打ちを掛ける。
「いいよ。私のを半分あげるから」
「買ってくる!」
激しく扉を閉めてスクイーズは出て行った。朱巳とちよは窓を見てみると、本当にすぐそこにあるコンビニに駆け込んで行くのが見えたので、二人は更に笑った。
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