Book 2(短編)

□好き過ぎて
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〈羽琉〉



ずっと前の握手会の日、理佐に告白をして付き合うことになった。
みんな祝福してくれて、まいやんなんて付き合ったことをきっかけに理佐と仲良くなったみたい。
理佐とは毎日連絡を取っているし、時間があればドライブしたり、お家デートしたりと愛を育んでいる。


今日は歌番組の収録。
欅ちゃんも一緒みたいで、今日知ったんだけど楽屋も一緒みたい。
若と2人で楽屋に入ると、欅ちゃんのメンバーは揃っていた。
乃木坂もそこそこ揃っていて、理佐はまいやんと2人で話していた。



『おはよう』

「「「おはようございます!」」」

若月「みんな、おはよう」



あーあ、若のキラキラスマイルに欅ちゃんぽっとしちゃってんじゃん。
自分はそのまま理佐の元へ。



『理佐、おはよ』

「おはようございます」

『ぷっ…なんで敬語なの?(笑)』

「お仕事だから…」

『そんなの関係ないでしょ。寂しいからさ、いつも通りがいい』



そう言って理佐の頭を撫でる。
理佐は恥ずかしそうに俯いている。
まいやんは横でニヤニヤしながら自分たちのことを見ている。
すると、自分の肩をばちんっと叩いた。



『痛っ…!!何だよ!』

「いや〜、らぶらぶじゃん」

『…うるさいなぁ』

「何照れてんの(笑)
理佐ちゃん、羽琉照れてるよ」

「ふふっ…羽琉って照れるんだ」

『照れてねーよ』



まいやん…理佐の前で茶化すなよ…
理佐は欅メンバーで集まるということで行ってしまった。
まいやんは横でスマホをいじっていて、自分も音楽を聴こうとイヤホンを耳につけると…まいやんにイヤホンを取られた。



「あ、そうだ」

『いきなり何(笑)』

「理佐ちゃんと付き合って、もう3ヶ月くらい経つでしょ?」

『うん』

「どこまでいったの?」

『…手繋いだだけ、』

「嘘ついたら怒るよ?」



こえー!もう黒石さんになっちゃってるよ…
これ、隠してもたぶん理佐からバレるな…



『…ちょっと大人なキスくらいかな?』

「…その先は?」

『してない!本当に!』

「……」

『マジだって!』

「なになに?なんの話?」



やばい…美彩が来ちゃった。
絶対今の話に参加させたくない。
誤魔化さないと…



『…トイレ、』

麻衣「さっき行ってたでしょ」

美彩「ねぇねぇ、なんの話?」

『今日の収録の、』

麻衣「羽琉と理佐ちゃんがどこまで行ったのかって話!」

『まいやん…』

美彩「えっ、どこまでいったの!?」

麻衣「羽琉いわく、大人なキスまでだって」

美彩「…信用ならないね」

麻衣「うん」



この2人は、自分のことどんなふうに思ってんだよ…



『まじでその先はしてない。理佐、初めてみたいだし…、大事にしたいとは思ってる。』

美彩「ちゃんと考えてんじゃん」

麻衣「…理佐ちゃん、まだ未成年だよね?」

『うん。19』

麻衣「成人するまでダメだよ」

『はい!?いや、無理でしょ!』

美彩「まいやん、それはないわ。今時の子なんて高校生でもばんばんえっち、」

麻衣「美彩が許しても、私が許しません!わかった!?」

『……』

麻衣「返事は!?」

『…はい』

美彩「羽琉、可哀想〜」



美彩は横で大爆笑。
まいやんは、腕組んで真剣な顔してるし…
成人ってあと1年じゃん!我慢できるかな…
でも、理佐のためなら…頑張るしかないな。


**********


撮影も終わり、楽屋で帰りの準備をしていると…



「羽琉、」

『理佐、お疲れ。』

「あの…このあと、予定ある?」

『うーうん、何もないよ。うち来る?』

「うん、行きたい」

『ふふっ…可愛いなぁ。誘ってくれようとしてたの?』

「うん…」



照れている理佐。
我慢できずにぎゅーっと抱きしめると、カシャっと写真を撮られた。



『まーなーかー』

「ぶっ…ブログに載せますね?(笑)」



本当、このお調子者め。
2人で車に乗って自分の家に向かう。
途中でコンビニに寄って、お酒やジュース、おつまみなど買った。
理佐を家に入れると、ベッドの前に座ってリラックスモードの理佐。



『家くるの久しぶりだね』

「うん。また寮にも遊びに来てね」



おしゃべりも盛り上がり、お酒も進んで酔いが回ってきた。
そろそろセーブしないとやばいかな…
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