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□みんな好きじゃダメですか
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『朝ごはんもできたし!豆腐、給食団起こしてきて』
「はーい」
ドアを開けて中に入ると、規則正しい呼吸の音と共に熟睡中の3人。やっぱり一番最初に手強いあの子から起こそう。
「ダヒョン、起きて。朝だよ」
耳元で声をかけてもピクリともしない。これはいつものことだから、次は体を揺すりながらさっきよりも大きめの声を出す。
「ダヒョン。豆腐ちゃん。起きて」
何回か繰り返すとようやく目が薄く開いた。
『ん…オンニ…』
「おはよ。朝だよ」
『眠いです…』
「もう朝ごはん出来たよ?」
『眠い…』
何を言っても同じ返事をして駄々をこねる姿がまるで赤ちゃんみたいで、可愛いから許したくなる気持ちを抑えて、最終手段。
真っ白いもちもちなほっぺたにちゅっとキスを落とすと、さっきまでほぼ開かれていなかった瞼がばっちり。少しだけ頬を赤くしてにへにへ笑うダヒョン。
「…ほら、朝ごはん冷めちゃうよ」
『はーい』
嬉しそうなダヒョンはそのままリビングに向かった。最近知ったことなんだけど、ダヒョンにはほっぺにちゅーするのが一番効くみたい。すぐに起きてくれる。
「チェヨンも起きてー」
『起きてる』
「ええ、いつから」
『オンニがほっぺにちゅってする前から』
「なっ、起きてたなら早くリビング行ってよ〜」
『…い』
「え?」
『…いつもダヒョンオンニばっかりずるい!』
2段ベッドの上からひょこっと覗かせた顔は少し拗ねたような表情で、それが可愛くて背伸びをしてチェヨンのほっぺたにもちゅーをしてあげると、ちょっと嬉しそうにしてリビングに向かった。
「ツゥイさーん」
『起きてます』
「ですよね…。ほら、行こ?」
ツゥイの方を見ると、ベッドの上でミンジュンを抱きしめながらこっちを見つめてて。手を差し出しても動こうとしないから?を浮かべていると、突然立ち上がってものすごい勢いで私のほっぺたにちゅーをしてリビングへ走っていった。
年下組、恐るべし。