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□私だけじゃダメですか(サナ)
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"私もこの舞台に立ちたい"


中学生の時にお母さんに連れて行ってもらったコンサート。大きくて、眩しくて、輝いてて。


大きすぎる夢かもしれないけど、心からそう思った私は覚悟を決めて韓国へと飛び立った。


一緒に練習生になったモモとは、最初から似たもの同士なんやってわかった。同じ日本人だし、モモがいるから何だか心強かった。


そうして初めてのレッスンの日。



彼女に出会ったのも、この日が初めてだった。




ドキドキしながらモモとストレッチをしていると、突然扉が開いて物凄いオーラを身にまとった3人の女の人が入ってきた。



『お腹空いたぁ』


『朝食べてたでしょ』


『朝だけだよ!しかも朝はジョンヨンオンニの方が食べてた!』


『豆腐より食べるわけないじゃん』


『豆腐は食べ過ぎなの』


『ナヨンオンニがストイック過ぎるんだよ』


『あんたねえ…怒られても知らないからね?』



当時は韓国語がよく分からなかったからこんな会話だなんて知らなくて、"ザ・練習生"が入ってきたと思って緊張していた。


「なぁ…やばいな…」


『うん…ちょっとお腹痛なってきた』


「とにかく頑張らなあかんな…」


『…なぁ、何かむっちゃ見られてんねんけど』


「え、近づいてくる」


『モモら怒られるん?どないする!?』


「そんなんサナに言われてもっ…!」


『あのさ!もしかして、日本人の練習生?』


「『え?』」




第一印象は、ちょっと怖めの韓国人練習生。




『私も実は日本人なんだ!』




第二印象は、笑顔の素敵な日本人練習生。
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