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□みんな好きじゃダメですか
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『だから、私が寝てたら豆腐がベッドに入ってきてん』
『そんなわけないでしょ。あれ豆腐のベッドだったし』
『サナオンニいつも抜け駆けするんだから』
『豆腐も満更でもなさそうやけどなぁ』
リビングで繰り広げられている会話にいちいちツッコむ気力もなく、朝ごはんを作っていると、背後からお腹に手が回ってきて肩に頭が乗っかってきた。
『お腹空いたぁ』
「ん?おはようモモ」
『おはよぉ』
随分眠たそうだな…いつもか。
「モモー。包丁使うから危ないよ。離れて、」
『…豆腐』
「ん?」
『…すき』
顔だけ後ろを向くと、ふにゃっと笑うモモ。いやいやいや、可愛すぎる。思わず固まっているとモモの顔が近づいてきて、触れそうになった瞬間に間ににゅっと手が入った。
『…サナとはしないくせにモモとはちゅーするんや』
「へ?あ、いや、ちが、」
『モモオンニまで抜け駆けするなんて…』
『モモが好きならはっきりそう言って!』
「いや、あの、ちょっと…」
『そうやってサナの気持ちを弄ぶんや』
『みんな抜け駆けばっかり…』
『お腹空いた』
『…朝ごはん作るの手伝うよ』
「ありがとうジヒョ…」
結局この後ジヒョと料理しているところをやんややんや言われてみんなで朝ごはんを作りました。
「…疲れる」