小説
□同じ空の下
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詩織ちゃん目線
夕暮れの、いつもの公園
やっぱり、ここにいたんだね
愛する人の後ろ姿にあたたかくて少しずんとする感情で
夕日を見つめるその瞳が波打つのが少し切ないような
「れに、」
オレンジに染まる白い肌、左側のこの温度、胸の高鳴り
一瞬の肩の動きまで愛おしくて
握った手は熱く、その熱は体を回ってもう火傷しそうで
「……なんで、」
なんでって、ひどいなぁ
大好きなれにに会うために探したのに
「へへ、会いに来ちゃった。」
撫でられる髪、頬、触れる指先
そうこの感触こそが、この気持ちこそが
私が大好きだった人とのお話しで