ONE PIECE

□次会う日には
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「キャッ!!な、何!?」



船から飛び降りてきたその男は、驚いているハルへと視線を向けると首を傾げる。



「なんだこの女、ゾロの知り合いか?」

「まァ色々あってな」



麦わら帽子を被ったこの男、間違いなくこの船の船長、モンキー・D・ルフィだ。



「ルフィ何してるのよ!ゾロも早く船に乗って」



オレンジ色の髪をした女の人が船の上から呼び掛けると、二人は船に乗ろうとしたため、ハルはそれを引き留める。



「私も船に乗せて!!」

「ああ、いいぞ!」

「即決!?」



まさかの反応に驚いていると、ルフィはゴムとなっている手を伸ばし、先に船の上へと行ってしまった。

あまりにあっさりと同行が許されたため拍子抜けしていると、何ボケッとしてんだとゾロに声をかけられ、船へと乗り込むゾロの後を追う。

こうして麦わらの一味の船に乗せてもらうこととなったわけだが、あくまでハルの目的はゾロとの勝負だということを忘れてはならない。


船が出航し、麦わらの一味の人達と自己紹介をし終えると、いつの間にかゾロの姿がないことに気づき周りをキョロキョロと探す。

すると、離れた場所に寝転がって空を仰いでいるゾロを発見し近付いていく。

顔を覗き込んでみると眠っており、口の端しからはよだれを垂らしている。

そんなゾロの姿を眺めていると、突然誰かに肩を叩かれ振り返る。
するとそこにはルフィの姿があった。



「お前の腰に差してんのって刀だろ!やっぱりゾロの友達ならお前も強いのか?」

「友達なんかじゃないわ。ただ私はゾロと勝負をしたいだけ」

「そうなのか?でも、ゾロは強いぞ〜」



ゾロは強い、その言葉でハルは早く勝負をしてみたいという気持ちがより一層強くなっていく。



「そんなに勝負したいなら、次の島についたらゾロと勝負してみろよ。いいだろ、ゾロ?」



ルフィが横へと視線を向け問いかけると、いつの間にか起きていたゾロが欠伸をしている。



「めんどくせェが、このままついてこられるよりましだな」

「よし!じゃあ決まりだな」



こうして次の島で勝負をすることが決まったのはよかったのだが、次の島につくのは明日になるらしく、今日はこの船で寝泊まりをすることになった。

ロビンやナミが一緒の部屋で寝ないかと誘うが、眠る前にいつも刀で素振りをしているハルは勿論今日も素振りは欠かせないため、毛布だけを借りると甲板に出る。

もし一緒の部屋で眠ってしまったら二人を起こしてしまうかもしれないため、ハルは気兼ねなくできる甲板を選んだのだ。

そして今夜もハルは刀を抜き、潮風を浴びながら刀を振るう。

夜の静けさに風を切る音だけが聞こえて心地いい。



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