薄桜鬼

□また1つイタズラの種が
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ある日の朝、平助は小毬に嫌われていることを一人考えていた。

他の人達とは楽しげに話す小毬だが、平助とだけはあまり話さずにいるため、自分は嫌われていると平助は悩んでしまう。



「やっぱオレって、小毬に嫌われてんのかなぁ……」

「ああ、そういや平助だけ、小毬の様子が可笑しくなるよな」

「おまえら、本気で言ってんのか?」



左之助の言葉の意味は、平助も新八にもわかっていないようだ。

どういう意味だと聞く二人だが、左之助は静かに、平助が自分で気づく事だな、と口許に笑みを浮かべながら言う。


結局答えは教えてもらえず、縁側で一人座り考えていると、掃除をしに来た小毬が平助の前に現れた。

声をかけようとする平助だが、小毬は平助と目が合ったというのにそのまま視線を逸らし掃き掃除を始めてしまったため、平助は声をかける機会を逃してしまう。

左之助に言われた言葉を考えながら、掃き掃除をする小毬を見つめていると、小毬は落ち着かない様子で掃き掃除を終わらせると、逃げるようにその場から去っていく。



「やっぱ、オレのこと嫌いなんだよな……」



特に好意を抱いているわけでもなく、町の人達からだって、新選組だと、嫌われなれている平助だが、嫌われて傷つかない訳ではない。

そんな平助が向かった先は、小毬がこの新選組内で一番仲がいいと思われる人物の元だ。



「あれ、珍しいね。僕に何か用?」

「あのさ、総司って小毬と仲良かったよな?」



事情を説明し、総司に答えを聞こうとする平助だが、総司がそう簡単に教えてくれるはずもなく、総司は笑みを浮かべると口を開いた。



「平助って、小毬ちゃんのこと好きなわけ?」

「な、ななッ!?何でそんな事になんだよ!!」



慌てる平助の様子を見ながら総司は笑うと、へぇ、と言いながら口許は笑っているため、どうやら信じていないようだ。

総司を相手にするのは止めようと、平助は一旦落ち着くと口を開く。



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