忍たま乱太郎

□自惚れあなたの言う通り
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それは突然のことで、音根は勿論、他の忍たまやくの一、先生達も驚いていた。

何をそんなに驚いているのかだが、それは、食堂で皆が朝食を食べていると、タソガレドキ忍軍の忍び組頭、雑渡 昆奈門(ざっと こんなもん)が堂々と食堂に入ってきたからだ。



「雑渡 昆奈門さん」

「やぁ、伏木蔵くん」



昆奈門は、保健委員の鶴町 伏木蔵(つるまち ふしきぞう)と善法寺 伊作(ぜんぽうじ いさく)とは面識があり、とくに伏木蔵は昆奈門になついており、昆奈門もそんな伏木蔵を可愛がっている。

今日は一体何の用で現れたのか、食堂内の空気が重くなり、先生達や上級生は警戒をしているようだ。



「雑渡さん、今日はどうされたんですか?」

「うん、今日は用事があってね。その前に言っておくけど、ここの学園長の許可は貰ってるから」



嘘をつくような人物ではないが、忍従学園内の人達は昆奈門のことを詳しくは知らない。

元々、タソガレドキは忍術学園にとって敵対する相手ではあるのだが、ある共通点があることから協力することもある。
その共通点というのが、タソガレドキも忍術学園も、ドクタケを敵対しているということだけだ。

そのため今のこの状況では、昆奈門の言葉が信用できるものかどうかは判断ができず、警戒は解けそうにない。



「そんな話、信用できるはず」

「ワシが許可した!」



一年は組の教科担当である土井 半助(どい はんすけ)が口を開くと、突然現れた学園長が半助の言葉に被せるように言う。

すると、その場にいた昆奈門と音根以外の皆が派手にズッこけてしまい、音根は苦笑いを浮かべ、昆奈門は変わらぬ表情で立っている。



「学園長!!何故そんな許可を!?」

「まぁそう警戒するでない。用事があって来ただけなのだからな」



笑いながら食堂を去る学園長は一体何を考えているのか。

半助は痛む胃を押さえながら座ると、それ以上は何も言わない。

学園長が許可したのなら、他の誰にも何かを言うことはできないからだ。



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