ONE PIECE
□Treat
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今日はハロウィン、船は飾り付けられダイニングはいつもより騒がしくなっていた。
「トリックオアトリート!」
「トリックオアトリート!」
「トリックオアトリート!」
「てめェらうっせーぞッ!!」
今日がハロウィンだと知ったルフィ、ウソップ、チョッパーは、お菓子をくれとさっきからサンジの回りをうろうろとしている。
そんな3人を邪魔に思いながらもお昼御飯を作りだすサンジは大変そうだ。
「ルフィ、ウソップ、チョッパー!このままだとサンジがご飯作れなくて抜きになっちゃうよ?」
飯抜きは嫌だとようやく3人がサンジの回りからいなくなると、ありがとう、助かったよ
とサンジが笑みを向けてくれた。
「ううん。あ、私もなにか手伝おうか?」
「それじゃあそこの野菜の皮剥きを頼んでもいいかな?」
「わかった!」
なんとか二人でお昼御飯を作ることができ皆で食べ始めるが、ルフィはまだお菓子はないのかと言っている。
「てめェは飯だけ食ってろ!!」
ガッカリしながらもお昼御飯を一杯食べて満足したらしくルフィがダイニングからでていくと、他の皆も食べ終わると部屋を後にした。
ハロウィンと言ってもいつもの1日と何の変わりもなく、ただルフィ達がいつも以上に騒いでいるだけのように感じる。
「私も手伝うよ」
「いや、まだやることがあるからハルちゃんはゆっくりしていてくれ」
「うん、わかった」
邪魔になるといけないから私もダイニングを出て女部屋へと戻ろうとしたとき、ルフィにチョッパー、ウソップが甲板で釣りをしている姿を見かけ声をかけた。
「釣り?」
「おッ!ハル!一緒に釣りしねェか?」
「それはかまわないけど、食材ならまだあるよ?」
「違うぞ!おれ達は魚を使ったお菓子をサンジに作ってもらおうとしてるんだ」
「それを考え付いたのはおれだがな!」
魚を使ったお菓子なんて想像できないけど、まだ3人はお菓子のことを諦めていなかったらしい。
そんなにお菓子が食べたいのかなと思うと、何だか可愛くなってきてしまい、私も3人と釣りを始めた。
4人で釣ったためかなりの魚が釣れ、キッチンにまだいるサンジの元へと運んでいく。