ONE PIECE
□先ずは胃袋から
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私には好きな人がいるのだが、その人は女にも、恋愛にも興味がない人で、そんな相手に好かれるために私がとった行動は料理を作ることだった。
「サンジくん、今日もよろしくお願いします!」
「ああ。レディの為なら喜んで」
何時ものようにお昼になると、私はサンジくんに料理を習う。
まだまだサンジくんみたいに上手くは作れないけど、少しずつ料理も覚えてきて夕食を任されることも増えてきていた。
「よし、今日はルフィが好きな肉料理のレシピを教えるとしようか」
「はい!」
今までもお肉料理は色々教えてもらったけど、サンジくんはまだまだ私の知らないお肉料理を知っている。
私が上達する度にレベルを上げた料理を教えてくれるためとても覚えやすく、最初は全然できなかった料理も今では、簡単なものなら作れるようにまでなった。
「これで完成だ!」
「わぁ〜!本当にサンジくんはいろんな料理を知ってるね」
今日もサンジくんに料理を教わり終ると、私は一人夕食の準備に取りかかる。
夕食だけは誰の手も借りず、今までにサンジくんに習った料理を一人で作り、それを皆に食べてもらう。
そして、私の作る料理を食べたルフィの反応が私の楽しみとなっている。
しばらくして夕食が出来上がった頃、鼻のいいルフィやゾロは皆より早くダイニングへとやって来る。
そのあとに他の皆が集まると夕食を食べ始めるのだが、私はルフィの反応が気になり目の前の料理には手もつけず、ルフィへと視線を向けていた。
「うめェッ!!また#NAME1#料理上手くなったんじゃねェか」
ルフィはそのあと何回もおかわりをしてくれて、私が作った料理のほとんどはルフィの胃袋の中だ。
夕食を食べ終わった皆がダイニングを出ていったあとは、私とサンジくんで食器洗いをするのだが、私の口はつい緩んでしまう。
「ルフィに褒めてもらえてよかったね」
「うん!サンジくんのお陰だよ、ありがとう」
二人で洗えばあっという間に9人の食器は洗い終わり、サンジくんは明日の朝食の準備、私は女部屋へと戻る。