ナンバカ
□Japanese○○!!
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ここ、5舎の演習場では、今日も5舎8房の皆が鍛練をしていたのだが、何故かそこに、いつもはいない4人の姿があった。
「ここがロックくんが鍛練したってばしょなんだね!!」
「ああ」
「ほんとにここ刑務所かよ」
「おっ!リャン達走ってるぞ」
見学に来ました感満載の4人は、初めて来る5舎に興味津々だ。
そんな4人がキョロキョロと辺りを見回していると、少し離れた場所に5舎の看守の姿を発見する。
「5舎の看守さ〜ん!」
「あっ!おいニコ、何声かけてんだよ!!」
皆がニコの口を塞いだときにはすでに遅く、4人に気づいた猿門が驚きの表情を浮かべた後、殺気を孕ませながら近づいてくる。
「おい、なんでここに13舎の連中がいやがんだ!!」
そう、何故か演習場には、13舎13房の囚人、囚人番号11番のウノ、囚人番号69番のロック、囚人番号25番のニコ、そして囚人番号15番のジューゴの姿がある。
「あはは、えっと……こっそり見学?みたいな?」
「あ?見学だぁ?つまりはてめーら脱獄したってことだろうが!?」
「違うよ!巫兎ちゃんに連れてきてもらったんだよ!」
「何……?」
「おいバカ、ニコ!!」
よく見ると、4人の後ろに隠れている巫兎の姿に気づいた猿門は、怒鳴るように巫兎の名を叫ぶ。
その声に、バレたかとひょっこり現れたのは、5舎の看守である巫兎だ。
「どういうつもりだお前!!」
「だって、皆が5舎に来たいって言ってたんですもん……」
しゅんっとする巫兎だが、猿門はそんなに簡単に許したりはしない。
何故なら、巫兎が勝手な行動をするのは今に始まったことではないからだ。
「言ったよなぁ?次勝手な行動しやがったらただじゃおかねーってよぉ」
猿門の目は本気で、すでに手には拳が握られている。