ナンバカ

□どこまでもそっくりな二人
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 13舎13房には、囚人が5人いる。

 囚人番号11番のウノ。
 囚人番号69番のロック。
 囚人番号25番のニコ。
 囚人番号15番のジューゴ。
 囚人番号211番の巫兎。

 この5人の中で、巫兎は最近入ってきたばかりの囚人なのだが、ジューゴは一目惚れをしていた。

 ジューゴが巫兎を好きなことは、同じ13房の囚人は勿論、他の舎の囚人数名と看守も知っている。



「よっしゃ! 今日は皆でトランプしようぜ」

「いいぜ。百人一首での借りを返してやるよ!」



 ここ娯楽室では、ウノの提案により皆でトランプをすることが決まった。

 借りを返すと言っている人物は、3舎6房の囚人、囚人番号82番のハニー。
 ハニーは、今年行われた南波刑務所での新年大会で、ウノに負けるというかっこよくない結果となったため、その借りをトランプで返そうということらしい。

 そんなハニーの横に立つ男は、同じく3舎6房の囚人、囚人番号3番のトロワ。
 トロワもハニー同様、ウノに百人一首で負けているため、ハニーと同意見。



「よし、決まりだな。お前達もやるだろ?」

「カードゲームねぇ。俺としては麻雀のがいいんだけどな〜」

「麻雀って、アナタは何処までクズ親父なんですか」

「関係ないよね!? 麻雀してる人への差別だよね!? 偏見だよね!?」



 何やら騒いでいるこの二人は、5舎8房の囚人、囚人番号58番のウパと、同じく5舎8房の囚人、囚人番号71番のチィー。
 チィーはまだ20代と若い年齢ではあるのだが、見た目からしておじさん、もしくはクズと呼ばれることが多い。



「悪いが、私は遠慮させてもらう」

「え? リャンくんはトランプやらいの?」

「ああ。私は鍛練をしている方のが落ち着くからな」

「んなの房でやれよ!!」



 一人鍛練を始めてしまったのは、5舎8房の囚人、囚人2番のリャン。
 そんなリャンにニコは残念そうにしているが、娯楽室で遊べる時間は一時間と限られているため、話し合いだけで時間が過ぎてしまう。



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