導師、光とともに

□アリーシャ・ディフダ
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「…………というわけですジイジ」

ミクリオが起こったことを一通り説明した
いつも思うけど、ミクリオの説明力ってすごいと思うんですよ
私が説明したら何時間かかるのやら…

「そうか…」

ジイジもこのことにはあまり良い顔をしない
当たり前のことだ
あれだけダメだと言われたことをスレイは堂々と破ったんだもの
雷が落ちても私は知りません

「あとジイジもう1つ」

「何じゃミクリオ?」

「アイナのことですが…」

え!?私何かしましたっけ!?
どうしよう… スレイよりも先に私に雷が落ちそうです…

「マビノギオ山岳遺跡で会った人間は、僕のことは見えていないもののアイナのことはしっかり見えていたんです」

あ そのことでしたか
私も結構疑問に思っていました
両方見える、見えないなら分かりますが片方だけだなんて異例ではないでしょうか…?

「ふむ わしの推測ではあるのじゃが
アイナの力が強くなっている証拠じゃと思う」

「私の力…?」

「そうじゃ 元から光の天族と言うのは存在感があるものなのじゃ 地水火風
それよりも大切な光 だからこそ、強い力を生まれ持っているのじゃぞ」

全然知らなかった…
でも、スレイに剣の稽古で勝てないって私天族の中でも相当弱いということですよね?そういうことですよね?

「その強い力 即ち加護の力がどんどん強まっておる じゃから、少しでも霊応力の素質がある人間なら視覚が可能なのじゃ」

ジイジ、わかりやすい説明ありがとうございます
光の天族って結構凄いんですね
他の天族とあんまり変わらないのに…

「アイナも大変だね これからどんどん強まるってよ 頑張ってね」

「…………他人事みたいに言わないで下さい」

「事実だろ?」

何も言い返せない…!
あとで、ミクリオのご飯に不味い調味料混ぜてやる…!

「そろそろスレイが来る頃なので、あとはよろしくお願いしますジイジ」

大きい音の苦手な私はジイジが話し始める前にジイジの家を出た
まあ、外にいても変わらないけどね…


あそこにいるのは…!

「…………あの…………」

だー!人見知りを発揮させないで私!
変な人って思われるー!

「アイナ…という名だったかな?
違っていたらすまない」

「あ…いえ アイナです… そのお名前なんと言うのですか?」

「……スレイには黙っててくれるか?」

何か事情があるのか…
スレイには話せない何かが

「私を信じて下さるのなら、お名前をお聞かせ下さい」

「アリーシャ アリーシャ・ディフダだ」

「アリーシャ… 綺麗な名前ですね とても人柄に合ったお名前だと思います」

「そうかな?名前でそんなに褒められることはないから、少しばかり照れてしまうよ 恥ずかしいな…」

え… ちょっとかわいすぎませんか?
綺麗でかっこいいかと思えばかわいいですか?
このアリーシャというお方、魅力的な方ですね…!

「アイナもこの天族の杜であるイズチに住む数少ない人間なのか…」

アリーシャ… 見えるから完全に勘違いしていますね…

「あの、アリーシャ」

「何か?」

「私、天族です 光の天族のアイナと申します」
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