* 長編 キミだから好きなんだ【完】
□キミだから好きなんだ4
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「お巡りさん!!あそこです!女の子が襲われてます!!早く助けてください!!」
腹の底から大声をあげた。
犯人に聞こえないと意味がないから。
狙い通り、男はすごいスピードで逃げて
いった。
よかった、、
でもホッとしている場合ではない。
少女は無事なのか確認しに行かなきゃ。
「大丈夫!?何もされてない!?」
『は、はい…なんとか…』
無事でよかった…
中学生か高校生くらいだろうか?
こんな草むらに連れ込まれてさぞ怖かった
だろうな、、
大きな瞳から涙を流し震えているキミを見て
気づいたら抱きしめていた。
「怖かったよな…大丈夫。もう大丈夫やから。」
この時のあたしは、
キミを安心させる為に必死だった。