* 長編 キミだから好きなんだ【完】

□キミだから好きなんだ11
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side sayaka



 「今日、、よかったら家に寄らへん?」


夢『えっ?』


夢莉を家に誘った。

でも、夢莉は迷ってるようだった。



ポツポツポツ…


ザザーーーッ


お互い沈黙していると、突然雨が

降ってきた。


 「うわっ!すごい雨だからとりあえずあたしん家行くで!」


夢『えっでも…』


 「えぇから!」


ちょっと強引かもしれないけど…

夢莉の手を引いて家まで走って行った。






 
夢『お邪魔します…』


 「どうぞ。タオル持ってくるわ」


大雨に降られて二人共ずぶ濡れに

なってしまった。

今日の天気予報は雪のはずだった。

ホワイトクリスマスになるかもなんて

期待してたけど、雨になってしまったのか…



 「はい。タオル」


夢『ありがとうございます』


玄関に立ったままでいる夢莉を見ると

全身かなり濡れてしまってて明らかに

寒そうだった。

このままでは風邪をひかせてしまう。


 「風邪ひくから風呂入ってええで」


夢『私は大丈夫なので、彩さんお風呂入ってきてください』


 「受験生を風邪ひかせる訳にはいかんよ。夢莉から入り」


夢『、、じゃあ…お言葉に甘えて…』





浴室からシャワーの音がする。

あたしは一体何してるんだ…

夢莉を家に連れ込んでどうする?

岡田と付き合ってるかもしれないと

聞いてから、自分に自制が効かない。

今日のあたしは危険だ…

頭の中でずっとサイレンが鳴っていた。




夢『彩さん、お風呂ありがとうございました』


 「うん…」


あたしの部屋着を着た風呂上がりの

夢莉を見てドキッとした。
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