* 長編 キミだから好きなんだ【完】
□キミだから好きなんだ13
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side yuuri
ドサッ
自宅に戻り、玄関に座り込んだ。
彩さんとのキスの余韻がまだ唇に残ってる。
" 夢莉のことなんて好きじゃない "
彩さんから言われた言葉、、
すごくショックだった…
でも、
信じる事ができなかった。
私を見つめる眼差し、
私を撫でる手、
掛けてくれた言葉、
たくさんのキス…
全部全部とても優しくて、
確かに愛情を感じた。
それなのにどうして泣いてたの…
やっぱり私は彩さんを好きになっては
いけないのかな…
でもあんなキスされたら
忘れる事なんてできないよ、、
彩さん…
いつの間にか寝てしまっていた。
今は午前9時。
そういえば奈々ちゃんとの約束を
忘れてしまってたのを思い出して
急いで携帯の電源を入れてみると、
着信履歴が30件も来ていた。
さすがにこれは連絡しないとまずいと思い、
すぐに電話をかけた。
プルルルッ プルルルッ …
まだ寝てるのかな…なかなか繋がらない…
少し時間を空けてからもう一度掛けて
みようと思い、電話を切った。
すると、
ブーッブーッ
着信を知らせるバイブ音が鳴って、
画面を見ると奈々ちゃんからのビデオ通話
だった。
あまり気が乗らないけど出ない訳にも
いかない…
「もしもし…」