* 長編 キミだから好きなんだ【完】

□キミだから好きなんだ15
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side sayaka




あたしが高校3年の時だった。


美優紀から突然、別れを告げられたのは…



 「っ、なんで?」


美『ごめん…赤ちゃんができた…』


頭を鈍器で殴られるほどの衝撃だった。


 「、、もしかしてまだアイツと付き合ってたん?!別れたって言うてたよな?」


美『、、ごめん…』


美優紀はとにかくモテた。

何度も何度も浮気されたけど、

それでも別れたくなかったあたしは

毎回彼女の浮気を許していた。

いつもフラフラする彼女だけど、

結局はいつもあたしの所に戻ってきて

くれたから。

それなのに、、


 「あたしと別れてアイツと結婚するん?」


美『うん…だから悪いけど…別れてほしい』


 「っ、美優紀にとってあたしは何やったん?そんなポイって捨てれるような存在なん?」


美『そうやないけど…』


 「じゃあどうして?!」


悲しみと悔しさで涙が止まらない。

どうして、、


美『彩ちゃんは女の子やん…女同士なんて結局未来がないねん…子供作れないんやから…』


そんな事はわかってる…

でも、、どうしても別れたくない…


 「それじゃあ、あたしを浮気相手にしてや。そしたら別れなくて済むやんか。」


馬鹿な事を言ってるのは百も承知だ。

でもそれくらいあたしは必死に美優紀との

関係を繋ぎ止めたかったんだ。

でも…美優紀は違った。


美『は?冗談でしょ?あたしはそこまでして彩ちゃんと繋がっていたいなんて望んでない。もうきっぱり別れたいねん』




どうしてそんな冷たい目をするん?


前まではあたしが1番やって


言ってくれたのに…




こんなにあっけなく終わってしまうのか…


あまりのショックで泣き崩れた。


そして、あたしの中の悲しみがだんだん


怒りと憎しみへと変わり、


フツフツと真っ黒な何かが沸き上がってきた。



ここから立ち去ろうとしてる美優紀の


肩を掴み、


あたしは、、




力いっぱい首を絞めた。
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