* 長編 キミだから好きなんだ【完】
□キミだから好きなんだ16
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side yuuri
ーセンター試験当日ー
先生たちからの激励が四方八方から
聞こえてくる。
とうとうこの日が来たんだ。
今日と明日の2日間の試験で私の未来が
決まる。
この日の為に毎日勉強を頑張ってきた。
緊張で胸がドキドキしてるけど、
落ち着いてしっかり解いていこう。
なんとか結果に繋げたい。
今朝、パパが電話をかけてきてくれた。
パパからの激励もあり気合い十分だ。
岡『ゆーりちゃん!おはよー♪』
「奈々ちゃんおはよー!」
岡『とうとう本番だね!あぁ緊張する〜』
「奈々ちゃんでも緊張するんだ」
岡『そりゃ緊張するよ〜絶対受かりたいし!ゆーりちゃんと同じ大学に』
「そうだね!お互いがんばろ!」
岡『がんばろ!』
私と奈々ちゃんは志望大学が同じだった。
コミュ障の私にとっては奈々ちゃんが
同じ大学にいてくれたら凄く心強い。
奈々ちゃんと歩いていると、
見覚えのある先生たちがいて、
その中にアカリンがいた。
そして、彩さんも。
吉『二人共おはよう!昨日はよく寝れた?』
「…あまり寝れなかった」
岡『あたしもです…』
吉『緊張して寝れんよな…でもあんたらなら大丈夫!今までしっかり頑張ってきたんやから。その頑張りを今日と明日にぶつけて来るんやで!』
「うん!頑張ってくる!」
アカリンからの激励を受けつつ、
ふと隣りを見てしまう。
彩さんは、他の生徒の激励をしていた。
彩『頑張ってこいよ!自分を信じてな!』
相変わらずキラキラした笑顔。
彩さんから激励を受けてる生徒たちが
羨ましかった。
3学期が始まってから彩さんとは一言も
話していない。
話すどころか彩さんが私を見てくれる事が
無くなった。
多分、、避けられてるんだと思う…
やっぱり私の気持ちが迷惑なのかな、、
「っ…奈々ちゃん…どうした?」
岡『え?なんとなくね』
なぜか突然、奈々ちゃんが手を繋いできた。